







とどきましたねぇ!4角を回っても位置取りは後方、内を突くも前を塞がれ万事休す。足を余して負けてしまうのかと諦めかけたが、ここからが甦った天才武豊と、脅威の末足を持つキズナの独壇場。狭い隙間をこじ開けると、大外強襲。ゴール寸前で、先に抜け出した、エピファネイアと福永祐一を捕らえて見せた。
展開にも恵まれた。通常、追い込みが決まるのは、速いペースで先行した馬が潰れるような展開の時だが、今の府中の馬場は前が止まらない。したがって、キズナには不利な状況で、武もオークスの上位入線馬のように、中段に付けるものと予想した。だが、極端な逃げ馬が不在で、スローとまではいかないが緩やかなペースで、縦長の展開にはならずに、先頭から最後尾までが比較的詰まった状態でレースが進んだ。これが逆に功を奏し、キズナのスタミナを温存させ、上がり3ハロン33.5秒の豪脚に繋がった。この展開を読みきり、最大限生かしきるところが、武の天才たる所以だろう。
エピファネイアは、終始掛かり気味で、3角辺りでは躓く不利もあったが、上手く立て直し、ゴール手前で抜け出して、そのまま押し切るかに見えた。ところが、一頭だけ別次元のスピードで追い込んだのがキズナと武豊だった。図ったように交わしたところが、丁度ゴールという、劇的な幕切れとなった。
福永の騎乗ぶりには賛否両論が出ているようだが、完全な勝ちパターンに持ち込んで負けたのだから、責めるのは酷だろう。偉そうに、勝敗を分けた理由を挙げるとすれば、ダービージョッキーであったか否かということか。後方一気の競馬を批判されても、失うものは何もないと、相棒キズナを信じて自分を貫き通した武と、勝ちたい気持ちが表に出すぎて、その気負いが、道中馬にも伝わっていたかのように見えた福永の差かもしれない。
皐月賞馬ロゴタイプと、同3着のコディーノは、決め手と距離適性で、上記2頭とは差があった。3,4着馬については、展開のあやなどもあり、正直よく分からない。今回は、なんと言っても、キズナ&武豊に肩入れしていたので、勝ったことに満足してしまい、余韻に浸りたいような気分になった。キズナは、凱旋門賞挑戦を視野に入れており、そうなると菊花賞には出走しないことになり、エピファネイアとの再戦は、先のことになりそうだ。古馬と戦っていないので、今年の3歳場のレベルは正確には推し量れない。だが、陣営や武騎手の口ぶりからは、古馬と比べて2キロ軽い斤量を生かせば、ロンシャンでも勝負になると踏んでいるようなので、ディープの敵を取るべく期待したい。
それにしても、秋の凱旋門賞には、オルフェーヴルやジェンティルドンナ、好位につけた馬が上位を占めた今年のオークスで、キズナのように後方から追い込んで3着に入ったデニムアンドルビー、3年前の皐月賞・ダービーの2冠馬エイシンフラッシュなど、6頭が登録している。この内、何頭が出走に漕ぎ着けるのかは分からないが、心情としては、オルフェーヴルかキズナに勝ってほしい。そして、国内組ではゴールドシップの巻き返しに期待。だが、その前に、古馬4強(オルフェーヴル,ジェンティルドンナ,ゴールドシップ,フェノーメノ)の揃い踏みが期待される宝塚記念まで、春のGⅠシリーズはまだまだ続く。見るだけファンの、興味は尽きないのだ。
第80回 日本ダービー(GⅠ) 東京・芝左・2400m 良 2013.5.26
買ったつもり馬券についても少しだけ。勝ってほしい馬が勝ち、一番強いと評価した馬が2着に入る。ここまでの予想は完璧。しかし、選んだ6頭の中に、3着がいなかった。やっぱり、つもり馬券でも、武豊とは相性が悪いらしい。でも、勝ってくれたから文句は無い。忘れられないレースが、また一つ増えた。

※深夜に書き終わって、アップしようと思ったら、なんとメンテナンスで朝まで待たされる羽目に。これじゃぁ、気の抜けた何とかのような記事になってしまう。なんともはや……。
では、また。