小室哲哉さんの引退に寄せて | 慧アモンの和可知愛フォーラム

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音楽プロデューサーの小室哲哉さんの引退会見が、様々な波紋を広げていることは誰もが知るところだろうと思います。


週刊文春による「不倫」報道がきっかけのような印象もありますが、私は果たして不倫なのかどうかも含めて週刊誌という媒体や、スポーツ新聞などはあまり信用はしていません。

私自身も若い頃は、民放の某テレビ局や週刊誌の餌食になりかかった過去があります。

もちろん自分が100パーセント白だったことを、グレーか黒のように報道された訳ですから徹底的に抗議をして相手側に謝罪と、それ以降私の前に現れないことを確約させました。


ところで私は小室哲哉さんのファンでもなく、特別にリスペクトしているミュージシャンでもプロデューサーでもなく「不倫」という見出しを目にした時は、懲りない男だなぁ!と思ったくらいです(笑)


ところが・・・あの会見を聞いてその後のSNSなどのニュースを読んでいるうちに、なんだか小室哲哉さんに対してエールを送りたい心境に変わってきています。


やはり下世話な話題ばかりを追いかけるマスコミの体質に、今さらながら呆れてしまいます。

小室哲哉さんが7年近くも、くも膜下出血でリハビリ中の妻の介護に心身共に疲れきっていたこともはじめて知りました。


しかも、本人自身が男性としての機能は何年か前に・・・云々、という発言をしているくらいですから、やはり介護疲れや様々なストレスから難聴になったというのも頷けます。

とてつもなく華やかな過去があっただけに、そんな現在の自分に焦りもあったでしょうし、更に音楽家としての自信喪失・・・。


私は、これこそが引退の最大の要因だろうと思っています。

YoShiKiさんや堀江貴文さんなど、多くの芸能人文化人たちからのエールもあるようです。

そのあたりに一縷の望みも・・・。

小室哲哉さんはハッピーな音楽を作れなくなったと嘆いていますが、私はこの発言にだけはエールを送る気にはなれません!

敢えて質問したいくらいです。

どん底にはどん底の、這い上がる時には這い上がる時の・・・そして孤独な時も悲しい時も、その時の自分と真摯に向き合うことで、音楽は無限に生まれるからです。


私のように、60歳を過ぎてから音楽業界に入ろうという超がつくドン・キホーテに比べたら、小室さんあなたは雲の上の存在どころではない実績の持ち主です。


ハッピーな音楽だけがすべてですか?

悲しい歌は嫌いですか?

自分にエールを送る歌は嫌いですか?

逆境の人を励ます歌は嫌いですか?



こんな生意気なことを並べている私は、一応あなたよりはちょっと早く生まれた人間です。


今はとりあえず身も心も休ませて上げてください・・・あなたは十分戦って来た人間です、そんな時もあってもいい筈です。


でも、いつかまた音楽という翼で・・・大空に羽ばたく日を、多くの人が信じて待っていることを忘れないでいてください!


何はともあれ、小室哲哉さん・・・本当にお疲れ様でした!!


試練も苦悩も悲しみも・・・やがてはベートーベンの「歓喜」の素材として、多くの人たちから喝采を浴びて輝き出すように、音楽とはそういうものだと強く思う今日この頃です。


それでは、また近いうちに!!