今日はいつになく、時間と空間のワープする世界へ、あなたを誘うことになるかも知れない。
先ず、目を瞑ってみて欲しい。
いや、まてよ…目を瞑ったら読めなくなる。
では、目を瞑ったような気分になるだけでいいとしよう。
暗闇をイメージする。
そして段々近づくにつれて、何か灯りのようなものが見えてくる。
紀元前のかなり古い時代…。
場所も原始の森という形容詞しか使えないような森。
部族の長老を中心に、人々が火を囲んで円陣を組んでいる。
何かお祝いの儀式だろうか?
宴の盛り上がったピークの頃…突然、ひとりの男が、いや若い女性が踊りだした様子。
踊りという言葉も概念もない昔、つまり人類史上初めてアートが誕生した瞬間なのかも知れない。
そこにはまだ、音楽もリズムも無かった筈。
ところが、その踊りの中にリズムや音楽が自然に溢れていた。
その動きから、誰かが木の枝を折って、リズムを叩きだした。
そして掛け声のような調子で、いつの間にか歌が生まれた。
そして人類は、やがてオペラやミュージカルのようなもの編み出すことになる。
さあ、もうお分かりだろうか?
様々なジャンルに先立って、先ずはダンスがあった…私は、そんな風に捉えている。
あれほど理屈や計算を飛び越えた、力強いアートは他に見当たらないのでは?
私がこの体で実際に体験したことだから言える…そんな中から、不思議な話をひとつ。
踊り手が消えても尚[踊り]だけが続いている。
私が踊っている訳ではなく、私が完全に消えているのに、踊りは生き生きと表現されている。
様々な神秘の中で、私はこれが代表的なもののような気がしてならない。
大いなるものが個人に乗り移る…その中の典型的な例だろうと思う。
今日は何故か踊りにスポットを当ててみた…こんな感じで、近いうちに音楽にも挑んでみたい。
それでは!
踊りには
人の力の
源が。