全日空は2014年以降に採用する
客室乗務員をはじめから正社員として採用する。
と発表した。
従来は3年間契約社員として雇用した後で
正社員となるか,さらに契約社員としてつとめるかを
選ぶことになっていた。
結果8割方が正社員として契約していた。
この制度は1995年のバブル崩壊後に創設された。
当時は、経費の削減・事業リストラが盛んで、
その中でも、世界一高いと揶揄された人件費は
標的にされ、今日まで右肩下がりに下がってきた。
雇用も、正社員は極力雇わずにパート労働者・
派遣労働者・契約社員といった名称の不安定な雇用に
しぶしぶながら就労するかたがたも増えていった。
今では、4割を超えるのではないかといわれている。
これは、従来の日本的労働慣行
「新卒採用して、じっくり育てていく」
とは、明らかに一線を画すものであった。
今回の決断は、おそらく
今後若者人口が減少していくことを踏まえ
早めに人材を確保しておくこと。
そういった企業であることを印象づけ
同業他社に比べて、採用で一歩有利に働くことを
狙ったものだろう。
いずれにしろ、正規雇用が増え、
じっくりスキルを身につけられるのは、
労使双方にとって望ましいことであると考えられる。