こんばんは。奈良県の社労士・年金アドバイザー岡本です。
昨日は事実婚の妻の遺族年金について書きましたが、気をつけなければならないのが、「重婚的内縁関係」の場合です。
内縁関係の妻以外に、別居中だが、戸籍上の妻がいる・・という場合です。
法律的に効力があるのは戸籍上の妻ですので、遺族年金は戸籍上の妻が優先されることになります。
ただ、戸籍上の妻との婚姻関係がその実体を全く失ったものとなっていると認められた場合に限り、内縁関係の妻が遺族年金を受給できる場合があります。
具体的には次のような場合です。
・当事者が離婚の合意に基づいて夫婦としての共同生活を廃止していると認められるが、戸籍上離婚の届出をしていないとき。
・一方の悪意の遺棄によって夫婦としての共同生活が行われていない場合であって、その状態が長期間(おおむね10年程度以上)継続し、当事者双方の生活関係がそのまま固定しているとみとめられるとき。
要は、おおむね10年以上別居していて、経済的援助や訪問・音信もまったくない・・という状態です。
そして、戸籍上の妻に対して、次の事項について実態調査が行われます。
・別居の開始時期、期間
・離婚についての合意の有無
・別居期間中についての経済的な依存関係の状況
・別居期間中における音信、訪問の状況
不明な点があれば内縁関係の妻に対しても、調査が行われます。
このように、重婚的内縁関係の場合の遺族年金の審査は厳しいものとなっています。