迷走 | 人事労務に効くクスリ

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栃木県宇都宮市の社労士事務所、メンタルサポートろうむ 代表 李怜香のブログ。
日常のあれこれを中心に、仕事のこともちょっぴり書いてます。



高校2年になった息子が、学校の個人面談のときに、先生から「なにか将来の目標はあるか」と聞かれて、いろいろ考えているようす。

「高校時代、目標や夢ってあった?」とたずねられたのですが、思い出してみても、なにも思いつかず、残念ながら「なかった」と答えるしかありませんでした。

高校のときは、とりあえず大学入学が目標で、正直言って、そこから先のことはあまり考えていませんでしたね。

大学を決めるときも、志望学部を医学部→法学部→文学部と変更するという、まさに迷走状態。

35年前は、まだ就職差別も厳しかった時代で、在日韓国人で成績のいい子は、とにかく医者に! という風潮がありました。最初の医学部というのは、それに乗っかっていただけでした。

しかし、現実的に考えてみると、自分自身体が弱く、しょっちゅう学校を休んでいるような状態で、体力が必要な医者という仕事がつとまるのか?

一日中、病人の顔を見て過ごすというのも、なにか楽しくなさそう・・・

という、かなりばかばかしい理由で、法学部に変更。

医者じゃなければ、弁護士、という安直な考えです。

これは、金敬得さんが、外国人として初めて弁護士になる道を拓いた、というニュースを中学時代に知り、その影響でした。

しかしこれもまた、よく考えてみると、大学卒業しても、いつ受かるかわからない司法試験に何年も挑戦するってしんどいよねー。

それに、法律の勉強って、なんかたいくつそう・・・

どうせ先のことなんてわからないんだから、今、好きなことをやればいいよね。それなら、本が好きだから文学部。

という、いま聞いたら頭が痛くなるようなしょうもない理由で、文学部を受けたわけです。大学では、東洋史学専攻でした。

いまのわたしの職業だと、法学部か文学部で心理系を出た人が多いと思いますが、こういうわけで、法学も心理学も大学教育は受けていません。

当時は、キャリア教育なんて言葉もなく、職業に対するイメージもまったく貧困なものでした。

「いまの若いものは・・・」というのは、いつの時代もおとなの世代の口から出てくる言葉ですが、わたし自身はそんなことぜんぜん思いません。

厳しい世の中で、生き抜いていくためにしっかり考えている人が大多数だと思います。自分の若いときに比べたら、数倍しっかりしているかと。

まあ、こんなアホな高校生でも、この程度にはやっていけるということで、息子には多少のなぐさめになるでしょうか。


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★ 予見可能性