昨日の早朝、豊洲史上の目利き・丸山氏から電話をいただき、

「やっと良いカツオが入ったんで、届けますよ」とのこと。9時に歯医者を予約していたが、早めに着いて「9時半までに帰宅したいといけないので」と受付で申し出たら、いったん奥に引っ込んで「先生がすぐに診療してくださるそうです」と診察室に通された。

 歯のチェックと歯垢除去をすませ、早々に終了。

 帰宅するとすぐ丸山氏が来訪した。

 黄色の発泡スチロールの箱には「勝浦・もち鰹」と書かれていた。

「大型で身のしっかりした鰹だけがこの黄色の箱に入ってくるんです」と聞き、半身だけいただくことにした。

 わが家のキッチンで彼が二枚に下ろしてくれたが、その身の色が鮮やか。身を少し削いで口に入れると、締まった身はかすかに甘い。晩秋からの下りカツオと違って脂の乗りは少ないが、味は絶品。

 夕方、半身を二つに切り、金串を3本刺してガスコンロで直火で身が1ミリほど白くなるまで炙ってから、塩を振って冷蔵庫でしっかり冷やした。

 夕食前、背と腹身を少し厚めに切って皿に並べ、スライスした玉ネギ、ニンニクの薄切り、生姜のみじん切りなどをのせて自製のタレを掛けて軽く叩いて馴染ませた。

 伜夫婦と、娘夫婦にもお裾分けしたが、それでも夫婦で食べきれないほどのカツオの叩き。

「もちガツオ」とは漢字で「餅鰹」と書き、身がお餅のように弾力をある身の鰹の異称。もう30年近く前、伊豆の網代で取材した折、船頭が前日に釣った大きな鰹を捌いて藁火で焼いた「塩叩き」を出してくれた。「身がすげーモチモチしてんべよ。だで、餅ガツオって言うだよ」と教えてくれた。

 妻は「こんなおいしいカツオ、食べたことない」と感動の様子。わたしは粗をブツ切りにして生姜と醤油で煮た「当座煮」もおかずにまたまた幸せな夕食をいただきました。

 翌朝、恐る恐る体重を計ったが、増減無し。朝の空腹時血糖値も正常。天然物は多少食べ過ぎてもよろしいようで。