昨年末、大原釣行をサポートしてくれた末吉君は、道糸にPEラインの0.6号を使っていた。0.7号を巻いていたわたしとは、糸フケも中りの出方も違っていた。彼は翌日、残った餌を持参して逗子沖に出て4キロ上をあげている。
PE06の直線強力は5キロ上だから、ドラグ調整と掛けてからのあしらいがうまければ、8キロ級の大鯛だって手中にできるはず。
そこで上州屋に行ってPE0.6号200メートル巻きを買ってきた。
愛用のステラのラインをほどいて、新しいPEラインを巻き込んだ。
さて、リーダー(先糸)に何号を巻くか迷ったが、フロロカーボンライン3.5号を5メートル巻いた。
ところが悲しいかな、細いPEラインとリーダーがうまく結べない。老眼で良く見えないし、巻く指先が細かく震えて何度巻いてもすっぽ抜けてしまう。それでも5度目にしっかり結べてホッとした。
豊国丸の仕立てなどで、同船者にご迷惑をかけずに遊んでみたい。
狙う釣り物の大きさや動きなどに適応したラインの選び方や、メインラインとリーダー(先糸・鉤素)を、結ぶのでは無く摩擦抵抗で繋ぐという発想は、餌釣りの世界ではなかったもの。
それをひとつテンヤ釣法開発の中でアドバイスしてくれたのが村越正海氏。餌釣りから鮎の友釣り、ルアーフィッシングとあらゆるジャンルのパイオニアだった村越氏のアドバイスは、ホントにありがたかった。
「スピニングタックルを使って、軽く小さなテンヤをフワフワ落とし込んで真鯛を食わせる」というひとつテンヤ釣法は、真鯛釣りの世界に革命を起こした。漁師の世界でも腕こきの者しか狙わなかった真鯛を、初心者でも簡単に釣れる遊びにしたのだから人気が沸騰するのも当然のこと。
乗合船でなるべく大勢乗せたほうが売り上げが上がることから、太めのPEラインと重めのテンヤ推奨する船宿やメーカーの思惑で、いつの間にか開発当初の思惑がずれていってしまった。
だが末吉君のように、遊び心に溢れた釣り人が、この釣りの原点回帰というよりも、さらなく進化を遂げてくれたことは、なんとも嬉しい限りであります。