日本代表監督に就任したザッケローニ氏が、初采配となるアルゼンチン戦を
前にして、中田英寿氏とインタビューしていた。その中で、中田氏は現役時代に
感じていたジレンマとして
「監督から言われた事はできるけど自分達から何かをやることはできない」
事を上げていた。クリエィティビティな部分の能力が欠けているという訳だ。
それい対してザッケローニ氏は、
「それはユースレベルから始めておかねばならない事なのだ」
と回答した。ボールをどこに運ぶかは選手は決める事で、監督が決める事ではなく、
あくまでも、選手の決断がベースだ。そういう訓練をあまり受けていないのでは
ないかとの事だった。
これは、興味深い話だ。日本人の得意な事は、形にきっちりはめられる事。
日本人特有の勤勉さを最大限利用するやり方ともいえる。組織的なプレーはお手の物。
スタミナも豊富で、90分間監督の指示通りに動く事が出来る。それが日本の強みなの
だと思っていた。だが、それだけでは、もう一歩上のレベルまで到達できないという
事なのだろう。
ザッケローニ氏は、日本代表の合宿でこの事を伝え続けると表明していた。
これに共感出来る選手。出来ない選手がいるだろう。欧州で活躍している本田、
香川といった若い世代や、遠藤などのテクニカルなタイプの選手も共感出来る
のではないか。半面、ディフェンシブな特徴を持つ選手とっては、自らの強みを
評価して貰えないのかと考えるかもしれない。そのあたりを考慮してうまく
伝える事は出来るのか。ザッケローニ氏は、英語も上手くはなせない。日本語は
言うに及ばず。顔を余り合わせない代表監督と選手だけに、いかに信頼関係を
結ぶかがポイントだろう