タリオ復讐代理人の二人は、2020年にNHKで放送されたサスペンスドラマで、復讐代行を生業とする男女コンビの活躍を描く物語で、第1話から7話まであります。主人公は、詐欺被害によって弁護士資格を無くした白沢真実(浜辺美波)と、彼女の前に突然現れた謎の詐欺師の黒岩賢介(岡田将生)。白沢真実は自らの復讐を果たすため黒岩と手を組みますが、黒岩の素性は風変わりな詐欺師であること以外は一切不明で、彼が何者なのか、どこまで信用できるのかが物語の大きな軸となります。

 

 二人は、依頼人の抱える「泣き寝入りせざるを得ない理不尽」に対し、法律では救えない領域を巧妙な心理戦と策略で解決していきます。暴力ではなく、相手の弱点を突き、社会的立場や人間関係を利用して追い詰める点が特徴で、復讐劇でありながら知的なプロセスが強調されています。各話で描かれる依頼人の事情は、パワハラ、詐欺、ストーカーなど現代的な問題が中心で、社会派ドラマとしての側面が強いのですが、コミカルな筋立てのドラマに仕上がっています。

 

 物語が進むにつれ、白沢真実は復讐の快感と危うさの間で揺れ動き、黒岩の過去にも不穏な影が見え始めます。二人の関係は単なるビジネスパートナーではなく、互いの心の闇を映し合う鏡のように変化していくのです。最終的には、復讐の意味、正義とは何か、そして人が他者を救うとはどういうことかというテーマが浮かびあっがてきます。スタイリッシュな演出と緊張感ある展開が魅力で、復讐ドラマでありながら人間ドラマとしての深みを持つ作品といえるでしょう。なお、脚本は蒔田光治、演出は木村ひさしが担当しています。

 

 それから、主人公の二人のプロフィールは以下の通り。

白沢真実: 元弁護士。非常に優秀で法律の知識は完璧ですが、世間知らずで頭が固く、少しズレた一面を持つヒロインです。

黒岩賢介: 詐欺師。口が達者で人を欺く天才ですが、どこか抜けていたり間が悪いところもある愛嬌たっぷりのキャラクターです。

 

 第二話が、一番面白かったと思います。新興宗教に自分の妻がのめり込み困っている、地方の紙漉き職人からの依頼で、二人は現地に出向くのですが、新興宗教の教祖様(元は化学系企業のOL)の不思議な能力を見せつけられます。二人のコンビは若干怯むのですが、白沢真実の推理と実験によって、教祖様の不思議な能力トリックを明らかにして行きます

 

 たとえば、祭壇で踊る教祖様の手の平の上に、突然、炎が燃え盛る現象のトリックを解明しようとして、白沢真実は黒岩賢介に手の平を上に向けさせ、その手の平にエーテルを滴下して、ローソクかなんかで火を点けます。黒岩賢介は、「わーっ。何をするんだーっ。」と大声をあげて部屋の中を走り回るのでした。ところが、白沢真実は何事も無いような顔で、大騒ぎをする黒岩賢介に向かって、「騒ぐな。これが、教主の手の平で炎が上がった仕掛けだ。」と告げるのです。実際に、後になって二人は教祖様の部屋の薬品庫でエーテルの瓶を見つけるのでした。

 

 このドラマでは、浜辺美波のメイクはかなり濃くなっていて、若干妖艶な感じの美人になっています。彼女は、いまNHKの大河ドラマに寧々役で出演していますが、いまのメイクは落ち着いたものに戻っています。岡田将生も、かなり理詰めな所のある詐欺師を演じていますが、コミカルな演技も上手く、女性には魅力的な役どころを演じています。