福島第１原発２号機で爆発音 一部作業員が避難
東京電力福島事務所は15日朝、原子炉内の燃料棒が冷却水上にすべて露出している福島第１原発２号機について、格納容器の底の部分で水蒸気を水に変える「サプレッションプール」（圧力抑制室）に欠損が生じていることを明らかにした。炉心を冷やすために海水を注入しても、冷却水の水位が回復しない異常事態が続いていた。
東電福島事務所によると、６時10分に爆発音があり、圧力抑制室内で圧力が低下。正門付近で７時すぎ時点で1941マイクロシーベルトと放射線量が大幅に上昇した。何らかの異常があったと判断し、必要な作業員以外は構外に一時避難させたという。
（日本経済新聞Ｗｅｂ刊）
福島第１原発２号機の格納容器の底の部分で水蒸気を水に変える「サプレッションプール」（圧力抑制室）に欠損が生じている。
東京電力は、作業に従事する職員を５０人程度残し、それ以外の関係者の一時避難を実施した。
１号機、３号機とは比較にならないほど危険な状況がうかがえる。
何としても原子炉の爆発だけは防いでもらいたい。
日本人何百万人の命に関わる、戦後最も厳しい試練と言える。
菅首相が言った「戦後もっとも厳しい試練」の言葉の意味に、この核爆発の危険性が含まれたことを今にして痛感している。
原子炉が万が一爆発を起こせば、以前のブログでもご紹介しましたが、1986年4月26日1時23分（モスクワ時間 ）にソビエト連邦（現：ウクライナ）で起きた、チェルノブイリ原子力発電所事故と同じ状況になるからだ。
チェルノブイリ原子力発電所事故は、広島に投下された原子爆弾（リトルボーイ）に換算して約500発分の原爆投下に相当する量の放射性物質が撒き散らされたことから、「核戦争」とも表現された。
そう、核爆弾の爆発となんら変わりがないからだろう。
違いがあるとしたら、拡散の違いくらいである。
今、日本を核の脅威が現実のものとなった。
世界が注目するのも当然だろう。
日本の核の安全神話が崩れようとしている。
チェルノブイリ原子力発電所事故の影響
事故後放棄された村チェルノブイリ事故はその規模だけでも比較するものがない。商用発電炉の歴史で、放射線による死者が出たのはこれが初めてだった。
2000年4月26日の14周年追悼式典での発表によると、ロシアの事故処理従事者86万人中、5万5千人が既に死亡した。ウクライナ国内（人口5千万人）の国内被曝者総数342.7万人の内、作業員は86.9%が病気に罹っている。
周辺住民の幼児・小児などの甲状腺癌の発生が高くなった。
IAEAの記録によると、チェルノブイリ事故による放出は、広島に投下された原子爆弾（リトルボーイ）の放射性の汚染の400倍多いが、20世紀中頃の大気圏内核実験で起こった汚染の100から1,000分の1だった。チェルノブイリ事故は局地的な災害であって、全地球的災害ではないという考え方もできる。
（ウィキペディアより引用）
恐るべき被害である。
国内被曝者総数342.7万人の内、作業員は86.9%が病気に罹っている。
つまり、297.8万人が原爆症で苦しんでいたということになる。
（放射能拡散図）
半径300km圏内は被曝すると考えられる。
依然もブログに書きましたが、恐らく日本人で誰よりも身近で原爆症の悲惨な姿を見て育った。
広島出身の僕は、放射能がいかに怖いかを目にして来た。
一度、体内に入った放射線物質は、二度と体外から出ることはない。
そして、それが原因で多くの病気を併発することになる。
重度であれば、１週間で死に至り、体内に取り込まれた放射線物質の量と個人差にもよるが、数年から数十年で死に至る。
何が何でも、原子炉の爆発だけは避けてもらいたい。
命懸けで、頑張っている東京電力の職員の皆様、がんばって下さい。
何百万人の命を守って下さい。
お願い致します。
尚たった今、入ったニュースでは、福島原発の緊急事態宣言が解除された。
４号機の冷温停止状態を受けてとのことだそうだ。
しかし、２号機のことはふれていないので、今後のニュースに注目したい。
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