こんにちは。
昨夜は、上甲 晃塾長が山梨に来県され、夢甲斐塾でご講演されました。
そのお話しを皆様に、お話し致します。
ある北海道の施設のお話しです。
その施設は、罪を犯して少年院までは行かないまでも、少年たちの更生のための学校でのお話しです。
学校の校長先生が掲げる言葉に、「流汗悟道」(りゅうかんごどう)という言葉がその学校が、他の学校とは大きく異なる学校であることを示しているのです。
何が違うかと言いますと、午前中は普通の学校と同じく一般的な勉強をします。
しかし、午後からの授業が他の学校とはまったく違うのです。
それは、自分の生活に必要なモノを可能な限り全て自分で作るのです。
言葉では簡単ですが、よく考えてら大変なことです。
学生服、机、椅子など勉強に必要なモノ、食事に必要な野菜や家畜の飼育など、身の周りの物全て自分たちでつくるのです。
そして、その学校は非行少年たちが集まる学校とは思えないほど、綺麗な学校なのです。
机もピカピカで、ありとあらゆるものが綺麗に管理されているのです。
上甲塾長が校長先生に聞いたそうです。
「不良少年が集まる学校と聞いていたので、さぞかし荒れた学校だと正直思っていました。ですが、来てみるとどの学校よりも綺麗で、しかも机がピカピカです。なぜこんなに綺麗なのですか?」
校長先生が言われたそうです。
「流汗悟道です。つまり汗を流せば、人間として大事なことが分かるのです。」
「以前、学生服を粗末にしないようにしなさいと言っても、何度言っても生徒は分からなかったのです。」
「口でいくら言っても効果は無かったのです。」
「そこで、町の洋服屋さんにお願いして、生徒が自分で生地から学生服を作ったのです。」
「すると、生徒が学生服を大切に着るようになったのですよ。」
「そう額に汗して、学生服を作る苦労をして初めて分かるのです。」
「苦労が分かると心の底からいたわりの気持ちが、感謝の気持ちが分かるのです。」
ある日のこと、牛舎で牛の世話をしていた生徒が慌てて先生達を呼びに来ました。
牛の出産が始まったのです。
もちろん少年たちが出産に立ち会うのは初めてでした。
しかし、牛は動物の中でも特に難産なのです。
今回の出産も難産で、子牛の足は出ているのに、時間ばかりが経過して子牛が危険な状態になりました。
校長先生は、とっさの判断で器具をもってきなさいと生徒に指示しました。
器具とは、子牛の足に帯を巻き付け、その先に鎖がつながっている器具です。
そして、生徒に引っ張るように指示しました。
初めは恐る恐る引っ張っていた生徒たちに、「もっと力いっぱい引っ張りなさい!」校長先生が言い。
生徒たちが力いっぱい引っ張り「ドサ!」胎盤と共に子牛が出て来ました。
しかし、出産が長引き羊水を飲んでしまったため子牛が呼吸していなかったのです。
今度は、校長先生が「直ぐ、子牛の鼻を吸いなさい!」子供たちはおろおろするばかりでした。
見かねた校長先生が、子牛の鼻を吸って見せました。
それに習って、子供たちも次々に鼻を交代で吸ったところ、子牛が呼吸をし始めたのです。
その瞬間、生徒たちがどっと泣き出しました。
立ち合った生徒全員の瞳から、涙が溢れて止まりませんでした。
そして、その涙が感動の涙ではなかったことが後日の子供たちの作文で分かったのです。
作文にはこう書かれていました。
『子牛が生まれる瞬間に立ち会って、初めて分かりました。
母ちゃんは命懸けで僕を生んでくれたんだね、母ちゃん。
なのに僕は、母ちゃんを殴ったり蹴ったりした。
母ちゃんごめん、母ちゃんを何度も殴ってしまって。
今、やっと気づきました。
母ちゃんの苦労が分かりました。
出産がこんなに辛いことだとは知りませんでした。
母ちゃんを殴ったり蹴ったりして、本当にごめんなさい。』
牛の出産に立ち会った子供たちの涙は、感動の涙ではなかった。
子供たちには、母牛がある瞬間、自分の母に見えたのでした。
そして、子供たちの涙は、自分自身の母へ申し訳ないと思う涙だったのです。
涙の瞬間、母を大切にする心が育ったのでした。
現代の子供たちに必要な本当の教育とは、「流汗悟道」なのです。
今の子供たちは、全てを与えられて育つため、ありがたさが分からないのです。
だから、普通の子供が突然、凶悪犯罪を犯したりするのです。
ですから、親の教育が大事です。
親は、「勉強しないでいいから家の仕事をしなさい。」と子供が自分の生活に関わる仕事をすることが人間力を育てる教育なのです。
勉強よりも家の仕事を優先させる。
「みんなで夕食を作ろう。」こうして子供と一緒に食事を作ることが、毎日食事を作ってくれる母への感謝の気持ちが育つのです。
『流汗悟道』なんでも簡単に手に入る現代人が忘れようとしている言葉です。
子供たちの教育には、自分で体験することが必要なのです。
そこから、相手を思う心が育つ。
心を育てる教育のために、やらせてみる体験させる。
共に苦労して初めて、親子の絆が結ばれるのです。
講演終了後は、上甲塾長とお酒を飲みながら、尖閣諸島の問題や日本の水源が外国人に買われている問題について、熱く語りました。
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