小林製薬ー危機管理の初歩的な間違い(ジョンソン・エンド・ジョンソン「タイレノール事件」等との比較 | srdoranekoのブログ

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4月9日YouTube も公開しました。

 

https://youtu.be/WKet5nonJm0

 

 

小林製薬の紅麹関連製品にかかる重篤な事故が拡大したのは、
同社の危機管理の初歩的な失敗によるものです。

同社サプリを服用した人の死亡事故、そのほか健康被害の情報が相次いで寄せられていたなら、原因不明な段階でも、まずは被害拡大防止に注力すべきだったのです。
同社サプリと健康被害発生の蓋然性があるなら、その旨を公表しサプリを服用しないように消費者に訴えること、製品の出荷見合わせ、回収に取り掛かるべきだったのです。

 

 

ジョンソン・エンド・ジョンソン「タイレノール事件」を忘れたのですか。
頭痛薬タイレノールを服用した人の死亡事故が相次ぎ発生。
CEOは「まず顧客を守るためにはどうしたらいいかを考え、その次にこの商品をどう救うかを検討する」という指示を出し、
すぐにマスコミを通して「アメリカの消費者にタイレノールを一切服用しないこと」という旨の警告を発信し、自主的に商品の回収を行いました。

死亡事故の原因はいまだ判明していませんが、同社の対応は企業危機管理のお手本とされています。

 

我国でも参天製薬の脅迫に屈しない見事な危機管理事例があります。

 

「現金2000万円を支払わなければ、異物を混入した目薬をばらまく」と書かれた脅迫文が同社に到着。
同社は社長の陣頭指揮のもと、直ちに脅迫されている事実を公表し、製品回収に全力で取り組んだのです。
「患者さんと患者さんを愛する家族の視点で考える」という会社の基本方針と、「不当な要求には応じない」という決意によるものでした。

 

この事件に関して、安倍内閣規制緩和で「機能性表示食品」を解禁したことが問題だった、という議論がありますが、およそ的外れでしょう。
「機能性表示食品」であろうが、「特定保健用食品(トクホ)」であろうが、
例えば何らかの原因で異物が混入する等で、健康被害が生ずる可能性はあります。
その時に企業として、まずどのように行動するか、が問われているのです。
「安全はすべてに優先する」「まず顧客を守る」
その姿勢があれば、おのずから正しく行動できるのです。

 

ひとまず資料をまとめておきます。

 

【ジョンソン・エンド・ジョンソン「タイレノール事件」】

 

 

 

 

(注)

 

 

【参天製薬脅迫事件】

 

 

 

 

【小林製薬紅麹関連製品事件:順不同】
厚生労働省

 

 

農林水産省

 

 

小林製薬