行政書士試験の合格発表約1週間前に書くネタではないように思えるネガティブな内容ですが、情報提供として書きます。

 

 「社会保険労務士」と「行政書士」と二つの業務独占資格を持つ私。独立するなら「社会保険労務士」を基本としたい。

 

 しかし、開業セミナーなどを受けると不思議がられます。私の経歴・職歴からすると「行政書士」でしょと。

 

 確かにそうなんです。人事・総務などといった社会保険労務士の実務は全く経験なし。それに対して相続預金支払の金融機関職員としての事務経験は豊富で、遺言書や遺産分割協議書の実物を見た回数も数知れず(流石に作ったことはないけれど)。行政書士の業務範囲のほんの一部ではありますが、相続に関しては色々な経験をしています。誰だって行政書士で開業したほうが有利だと思うのが自然です。

 

 しかし、ある二つの点で行政書士は開業しにくいのです。

 

 まず、登録費用。東京都で比較してみますが、登録免許税30,000円は同じですが、行政書士は登録手数料と入会金で225,000円。年会費が政治連盟費用込みで84,000円。比して社会保険労務士は、登録手数料と入会金で80,000円。年会費は96,000円です。これは開業登録の場合で、勤務・その他といった非開業登録の場合は、60,000円と42,000円です。大阪府の場合ですと行政書士会が275,000円と66,000~78,000円。社会保険労務士会が開業で180,000円と84,000円。非開業で130,000円と42,000円です。他の都道府県も幾つか見てみましたが、概ねこんな感じです。年会費は社労士会の方が若干お高めですが、入会金の額に大きな差があり初期費用が大きく違っています。しかも社会保険労務士には非開業登録があります。開業前提の行政書士と違い比較的低いハードルで業界に飛び込むことができます。

 

続きは後日。