今年の6月末で退職した元上司が社会保険労務士試験に合格した。

 特に仲が良かった上司ではなかったが、20年ほど前、ちょうど行政書士試験に合格した直後に一度同じ職場で1年半ほど働いた後、3年半前に今の職場で再度一緒に働くこととなった人で縁のある人ではある。

 

 昨年、私が合格を報告した際には喜んでくれたが、私は家族以外には誰にも知らせずに受験していたので、大変驚いてもいた。しかも、昨年受験した元上司の結果は選択式で合格基準点には届いていたものの労災で問題を読み違え科目基準点割れの2点。択一が1点届かずという惜しいものだった。

 

 元上司の受験回数は今年が3回目か4回目と聞いているが、初受験はコロナ前。2020年と2021年はコロナ禍で行動自粛が呼びかけられていた時期にあたり、立場上人が多く集まるところに行くことが出来ず受験を断念せざるを得なかったので、5年から6年合格まで要したことになる。

 

 昨年、本当にあと一歩のところで合格に届かず、しかも部下がギリギリで合格するという状況になれば、今年の試験に掛ける意気込みは並大抵なものではなかったのではと想像するに難くない。

 

 それにしても5年から6年もの間、途中受験することもできない状況にも陥りながら社労士試験に対するモチベーションを保って受験勉強を続けられたのは凄い事だと感じる。

 

 資格試験において短期間で合格した人を持ち上げる風潮が感じられるが(自ら持ち上げている人もいる)、一発合格も9回目で合格した人も同じだと思う。「合格」という結果以外は何もないと思う。