春の派遣村アクション、ハウジングプア | もっと知りたい労働法!

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東京都町田市を拠点に両立支援、労使トラブル、障害年金などに対応、『悩み』を『戦略』に変える労務管理を提案する特定社会保険労務士櫻井三樹子のブログです。日々の疑問や矛盾と戦います!!たまに日本酒でまったりします。

 年度末に大量の失業者が出ることが懸念されている問題で、年末年始に「年越し派遣村」を運営した実行委員会が10日、年度末の失業者対策である「切るな!切らせるな!春の派遣村アクション」を発表した。

 失業後の対応策などを書いた小冊子を3月末に配布するとともに、4月8、9日に電話・面接相談を実施する。

 小冊子は昨年末に寄せられた寄付金を使い1万部を作成、企業を通じて配布する。電話・面接相談の詳細はまだ未定という。年末年始のような宿泊型の支援は現在のところ行わない予定という。

 また、実行委員会は同日、厚生労働省の大村秀章副大臣を訪問し、緊急宿泊施設の確保や、違法な中途解約などが行われないように行政の対策を要望。同実行委員で年越し派遣村の村長だった湯浅誠氏は「行政が機能すれば、年末のような事態は起きない」と訴えた。

(産経新聞)

 3月末で契約期間満了…という派遣労働者、期間雇用者の失業や、正社員の解雇によりますます大量の失業者が出ることが予想されます(年内には完全失業率が6%を超えるという見方もあります)。路頭に迷う失業者の救済のため、行動の遅い行政に対し、湯浅氏が早目の対策の要望をしたというわけです。

 年末年始、大村厚生労働副大臣の判断により、派遣村の村民に庁舎内の講堂が開放されたと言われています。実際この時、湯浅氏が大村副大臣に電話をし、それを受けての判断だったそうです。湯浅氏は本当に頭のいい方です。今回も、メディアでこのような申し入れをしたと公開しています。政権維持のためにも、国民の目に見える早急な対策を大村厚労副大臣は強いられているということですね。

 実際、雇用保険からこぼれる方々の失業が予想されるわけですから、行政は早急に機能するべきです。雇用保険には加入や受給に厳しい要件があり、非正規労働者を十分カバーできていません。失業と同時に生活に行き詰まるケースは多くなります。行政がすぐにやるべき対策は住まいの確保、そして、いずれは雇用の多様化に応じた雇用保険の整備が必要でしょう。このあたりも大村厚労副大臣に頑張ってもらいたいところです。

omurasi 先月、湯浅氏、大村厚労副大臣が出演するNHKの『日本の、これから「雇用危機」』に、実は私も出演していたんです!大村厚労副大臣は空気の読める方、湯浅氏は本当に超多忙、という印象でした。

 住まいの確保に苦しむ新たな貧困層を語る言葉として、『ハウジングプア』という新語が生まれたそうです。『ワーキングプア』に『ハウジングプア』…切なすぎますね

sakurai


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