ノバルティス、「テレワーク制度」を今月から導入 週1日在宅勤務OK | もっと知りたい労働法!

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東京都町田市を拠点に両立支援、労使トラブル、障害年金などに対応、『悩み』を『戦略』に変える労務管理を提案する特定社会保険労務士櫻井三樹子のブログです。日々の疑問や矛盾と戦います!!たまに日本酒でまったりします。

 スイス系製薬会社のノバルティスファーマ(東京・港、三谷宏幸社長)は、4月から自宅で勤務できる「テレワーク制度」を導入した。育児や介護などの特別な事情がなくても週に1回、自宅で勤務できるようにする。

 働きやすい職場を整備することで多様で優秀な人材の確保を目指す。営業を担当する医薬情報担当者(MR)など外勤の職場は対象外とする。2007年9月から08年12月まで試行的に開発・情報システム部門の50人がテレワークを実施していた。

(日経産業新聞)

 「テレワーク制度」とは自宅で勤務するということ。「育児や介護など、特別な事情がある従業員は利用できる」などの要件がついていると当の特別な事情の従業員も、なかなか利用できないものです。

 育児休暇などが良い例です…。社内規程もあるし、法律でも労働者の権利として認められているのに、実際に休暇の取得をする人がいない…。そうなると、まず休暇を取得したいと言い出すことが難しいですね。また、実際に休暇を取ったら「育休切り」になってしまったというケースが多発しています。

 しかし、ノバルティスファーマは営業以外の従業員は特別な事情がなくても週に1回、自宅で勤務できるということです。これは職場全体での意識改革になりますね。なんらかの問題を抱えた従業員も働きやすくなるというわけです。そういった従業員への理解も自然と高まりそうですね。

 テレワーク制度の導入に二の足を踏む企業は、まだまだ多いと思います。その理由のひとつに企業情報の漏えいの問題があります。その解決策としてシンクライアントの導入があります。自宅で入力したデータや文書の保存がネットワーク上の会社のコンピュータにあって、自宅のパソコンに業務情報が残らないというものです。以前はこのシステム導入のための設備投資が大きな負担でしたが、最近では低コストで導入可能なものが開発されています。

 今後、少子高齢化により労働人口は減っていきます。在宅勤務の導入など、職場の環境整備は、優秀な人材を確保することにつながるでしょう。当事務所でもテレワーク制度導入のお手伝いを行っています。どうぞお気軽にご相談ください。

sakurai


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