混乱のサイン? | 山王アニマルクリニック

山王アニマルクリニック

日々の診療、いろんな本や音楽などについて思い巡らしながら、潤いと温もりのバランスを取ってゆこうと思います。

 このトイ・プードルは、ボランティアの方が当院に連れてきた訳ありの子です。

 

毛がモサモサなので一見何も異常がないように見えるのですが、なぜか?ただならぬ臭いが……よく確認すると左右の耳のつけ根に傷があり、化膿しているのです。

  どうしてこんな所に左右対称な感じで傷があるのだろう?

 

こんなの今までに経験したことがないけど……と思ってモサモサ毛をよくかきわけてみると……

  

モサモサ毛に隠れて赤い輪ゴムが…

 

 

……耳に食い込んでいるではありませんか……

 

  

こんな感じで赤い輪ゴムが耳にくくりつけてあったのです……

 

  このプードルは里親探しの集まりの時、ある夫婦が「海外転勤になったため飼えなくなった…」という理由でつれてきた子、とのことでした(成田が近い場所柄、海外へ一緒につれていったり、転勤先の海外からつれてきたりという人もけっこういるのですが)……

 

その夫婦は高級車に乗り、着こなしもスタイリッシュな感じがとても印象的だったそうです。

 

でも…つれてこられたこのプードルは見てのとおりブラッシングもされておらず、化膿している臭い以外の不潔な臭いもあることから(ボランティアの人もこのギャップに違和感を感じているようでした…

 

見ればわかる両耳の傷にさえ気付いていなかったのです)狭いスペースなどで放置傾向であった可能性も……?

 

問題は誰がこの子の耳に輪ゴムをくくりつけたのか?

 

もしかすると、その夫婦にはお子さんがいて?その子は精神的な混乱を抱えていて……というのは考え過ぎでしょうか?

 

おとなしい外ネコの前肢に、誰かが輪ゴムを何重にもくくりつけ壊死してしまった例などの経験もあり、また、引きこもりの女の子がネコの側腹部の毛をハサミでトラ刈りにしていた(出血を伴うほどの虐待ではない)、という話を友人から聞いたこともあります.

 

言葉にできない混乱がこのような不可思議な行動をとらせることがあるのかもしれません。 

 

動物虐待がエスカレートして危ない事件に…という話などもあるので、親としては、よりソフトな段階での言葉ではないサインに気付きたいものですね…まあ私の考え過ぎで、ちょっとしたイタズラ心とモサモサの毛、というタイミングの悪さが重なっただけであることを祈ります。

 

現在このプードルは、飼ってくれる人が見つかり、幸せに暮らしているそうです。

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