通信・通学に限らず、「労働基準法(以下、労基法)」の次の科目は、
労働安全衛生法(以下、安衛法)」という学校が多いようです。

「安衛法」は、労基法から独立してできた法律であるため労基法と関連が深く、
また、本試験でも労基法と「抱き合わせで」出題されるため、
このような科目構成となっているのではないかと思います。

しかし、「学習効率」を考えたときに、本当にこの順番が正しいのでしょうか?

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私は、通信・独学の方であれば、必ずしも「労基法⇒安衛法」という順番で
学習を進める必要はないと考えています。

何故なら、

1)安衛法は、「理解」よりも、「暗記」が中心となる科目なので、
 早めに学習しても時間が経つと忘れてしまう。

2)インプット学習上は、「安衛法」よりも、「労災保険法」の方が、
 労基法の知識を必要とされる場面が多い。

ためです。


1)ですが、安衛法は他の科目とは違い、理屈や理解で覚えるよりも、
数値や用語を中心に「丸暗記」せざるを得ないテーマが多いため、
直前期に仕上げる方が効率よいのです。

特に安衛法は、「択一式対策」よりも、「選択式対策」が重要です
その観点からも、直前期のインプットがお勧めといえます。
(選択式は、労基法3点 + 安衛法2点 = 5点分が出題されます。)
(つまり、安衛法が0点だと、労基法は1点も失点できないわけです。)


2)ですが、確かに安衛法は、労基法との関連が強い科目なのですが、
結局は「暗記」中心の科目なので、独立した科目と考えても問題ありません

また、労基法との関連でいえば、「労災保険法」も関連が強い科目であり、
学習上も、労基法の考え方を基礎として理解するテーマも沢山あります。

そのため、労基法の次は、「労災保険法」へ進むことをお勧めします。

「安衛法」は、労働編の最後に持ってくるか、取り敢えずは労基法の次に
ざっくりと読む程度に留めては如何でしょうか?

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~本日の論トレ(論点トレーニング)~

以下の設問について、「誤っている箇所」を指摘してみましょう!

<平成22年度 労働基準法 第1問C>

使用者は、各事業場ごとに労働者名簿を、各労働者(2か月以内の期間を
定めて使用される者を除く。)について調製し、労働者の氏名、生年月日、
履歴等の事項を記入しなければならない。

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では、誤っている箇所を赤字で示します。

使用者は、各事業場ごとに労働者名簿を、各労働者(2か月以内の期間を
定めて使用される者を除く。
)について調製し、労働者の氏名、生年月日、
履歴等の事項を記入しなければならない。

作成が不要なのは「日々雇入れられる者」に限られます。
現実的に、日雇労働者の分まで働者名簿を作成するのは難しいですよね?

なお「賃金台帳」には、日々雇入れられる者についても作成が必要です。
賃金台帳は、賃金計算の基礎となるものだからです。


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