烏賊です。

 

今日は満月だったそうです。

あんまり視力がよくないので、満月の前後数日は全部満月に見えます。

よく「無知である方が幸せ」という人がいますが、それは間違いです。

確かに僕は「今日は満月だなあ」と思っている日が人より多いですが、綺麗な丸の中にウサギが餅をついている様子なんか到底見えません。

幸せの瞬間最大風速を味わえるのはきっと目が良い人たちの方です。

 

とはいえ、今日はせっかく涼しいことですし「本当に満月である」との予備情報も持っていたので、月見を敢行することにしました。ちゃんと見えないくせに。

夜になってから近所の河川敷に向かいます。

前にも書きましたが、東京の河川敷は日本で一番見晴らしが良い場所なのではないかというくらい開けていて、月もきっと綺麗に見えることでしょう。

 

せっかくなので団子を買っていくことにします。

月より団子です。

近所のコンビニにきてみると、草団子が売っていました。

手にとってレジに向かおうとした時、別のお菓子が目に入りました。

月餅です。

月餅ってなんで月なんでしょうか。

確かに満月っぽい形はしていますが。

なんか縁起が良さそうなのでこれも手にとります。

糖分過多です。

 

お菓子をたくさん食べる罪悪感を少しでも紛らわせるため、いつもよりちょっと遠いところまで歩いて行きました。

これなら団子と月餅を一気に食べても問題ないと思われます。

45分ほどで目的地につきました。

ちょうどベンチがあったので、そこに腰を下ろします。

月、バッチリ見えています。

対岸の夜景の上空に明るく光っています。

綺麗だなあ。

目がよかったらもっと綺麗に見えるんでしょうけどね。

しばしボーッと月をみます。

 

多分前に月見をしたのは5年前です。

東京で過ごす最初の秋で、その日もちょうど満月でした。

当時はベランダ的なスペースがあったので、そこで仰向けになって団子を食べながら空をみました。

周りの家の隙間からやっと月が見える程度で、そんなに満足できなかったのを覚えています。

東京は空が狭いなあとか思ったわけですが、アパートのベランダから見てる方が悪いですよね。よく考えたら。

 

5年経って僕も大人になり、綺麗に月を眺める方法を自分の頭で考えられるようになりました。

それにしてもいい気分ですね。

川の涼しい風に吹かれてのんびり過ごします。

あったかいお茶でも買ってきたらよかったな。

 

ふと自分の研究テーマの事を思い出しました。

月に若干関係しています。

なんかそう考えるとにわかに腹が立ってきました。

月が公転せずにあそこでじっとしていてくれたら僕はこんなに精神をすり減らさなくて良いわけです。

心の中で月にメンチを切ります。

 

これ以上月をみていると逆に精神衛生上よくない気がしたので、撤収します。

30分くらいボーッとしていたでしょうか。

こんな夜の過ごし方もいいですよね。

 

昔は東京の空の狭さを嘆き、今は月の物理に呪詛を垂れているわけです。

僕が虚心坦懐に綺麗な満月を眺めることができるようになるのはいつになるのでしょうか。