首吊りがあんなに醜くなるなんて。
ただぶら下がって揺れるのが…
首に紐が食い込み、体の重みでロープをかけた枝はしなり
頭髪は鳥に、肌肉は獣に、腐敗したヶ所には無数のハエが。


本当に人の顔の内々には解剖学の教科書に出てくるような頭蓋骨があるんだなと気付いた。
皮膚は消え、肉は消え、臓器は消え去った後も
ジーンズの中に残ったゴムだけのリーバイスのパンツ。
覗きこめば、骨盤大腿骨から脛骨腓骨まで。

無造作に地面に埋もれる肋骨胸骨脊椎。

本当にあんなもんが自分の中にもあるんだと。

嫌になる程、気付いた。
翌日、1時から卒業試験があるのに目覚めたのは1時。

寝ぼけて気付かなくて1時17分。

気付いた頃にはもう遅いが、車で送ってもらうよう父親に頼む俺。

リビングで父が机とソファーの間、テレビを背にしてテーブルのキッチン側通路側に座る俺を向いてる。

父親も寝起きの寝巻き。

なかなか事の重大さに気付いてもらえなく、怒る俺。

母親が苺の果肉を粗めに潰してヨーグルトにいれ、俺に渡す。

うちには珍しい、くびれのついたデザート皿。

向かって左に果肉がヨーグルトから顔を出している。

それを食べた。
全部決壊する

全部無くなる


全て水泡に帰す