明日は終戦記念日だ。


私の母方の祖父は、ビルマ(現在のミヤンマー)で戦死した。


妻とまだ幼い二人の子供を残し、おそらくまだ20代後半か30代前半の若さだったはずだ。


無念さは計り知れない。


会った事のない祖父だが、墓には「昭和20年7月 ビルマ132高地にて戦死」と刻んであり、終戦の1か月前に亡くなった事になっている。


インパール作戦を始め、ビルマ方面作戦に参加した303,501名の日本軍将兵のうち、ビルマで命を落とした日本軍将兵の数は6割以上にあたる185,149名、帰還者は118,352名のみであったという。


戦記によると、一帯は、亜熱帯の山岳地で、前線では食料不足により餓死者やマラリヤなどの病死者が多数出た。


作戦の失敗により、山道を豪雨や飢え、病に苦しみながら、退却していく途中で、多くの兵隊たちが命尽きて死んでいく、退却路に沿って死体が続く有様は「白骨街道」と呼ばれ、筆舌に尽くしがたい光景であったろう。


祖父を含め亡くなった人たちは、皆、まさか自分が外国で死ぬことになるとは、生前、想像しなかったはずだ。


戦後、苦労しながらも二人の子供を育て上げ、私を含め5人の孫たちに出会えた祖母も数年前に亡くなった。


生前、祖母は国から恩給(戦没者遺族年金)を受けてはいたが、「お金よりお父さんに帰ってきてもらえるほうがどれだけうれしいことか。」という彼女の言葉が耳に残っている。


二人が経験したつらい出来事に比べれば、今の日本で過ごす我々の苦労など、本当に取るに足らない事だと思う。


祖父から受け継いだ肉体、精神、そして命・・・、会った事もない祖父だが、間違いなく私の中で、生き続けている。


お盆には、祖先の霊が帰ってくるといわれている。


祖父をはじめ、自分をこの世に生み出してくれた、おびただしい人数の祖先たちに感謝して、このお盆と終戦記念日を過ごしたいと思う。