仕事帰りの地下鉄、盆明けの業務を何とか乗り切った私は、日中パソコンの見すぎの為、ピントの合わなくなった眼で、ぼーっと車内の遠くの方を見ていた。
すると、車内広告のいくつかに気が付いた。
映画「天空の蜂」のタイトルと共に主演の江口洋介を始め、本木雅弘、仲間由紀恵、綾野剛らのアップの顔々、その向こうには化粧品「SK-Ⅱ」の新商品が並ぶ中吊り、窓上には、アサヒビール「秋限定スペシャルパッケージ」のデザイン、その隣は消費者金融のアコム、さらには、トヨタの新型シエンタ・・・。
吊りかわにつかまって、それらの車内広告を見ながら、ふと車内の人々に目を向けると、私のように立っている人は、ほとんどと言っていいほどスマホを見ている状況だ。
この車両の中で、立っている人を数えてみたら、私を含め、14人のうち、10人がスマホを見ている。
立っている人のスマホ率、何と71.4%だ。
残りの人たちは、連れと話をしているか、私のようにぼーっとしている。
シートに座っている人たちも大体同じような比率でスマホを見ているのではないだろうか。
となると、おそらく車内広告に目を向けたのは、1両中、私を含めて2~3人というところか。
しかも、私などは、ピントの合わなくなった目で見ているから、あまり内容がよく見えないし、広告を見た数には入らないだろう。
車内広告の効果は果たして、どれだけあるのだろうか?
予算をかけて、デザインを考え、ポスターを印刷し、6000枚持ち込みで、一番目立つ「まど上」に首都圏3路線(京浜東北線、山手線、中央線)に一週間広告を打った場合、参考までに広告費用は最低でも300万円かかる。
ワイドサイズで二週間なら1000万円だ。
乗客のうち、5%程度の人しか見ないとして、そこから購買意欲に結びつくとしても、費用対効果を考えた場合、効率が良いとはあまり思えない。
最近では、山手線など、車内で映像が見れるタイプの車両が登場してきている。
新しい車内メディアとして、鉄道各社も導入を推進しているようだ。
鉄道会社もこれからは、スマホ対策を本気で考えるか、新しい広告価値を考えないと、ますます広告収入が減っていってしまうであろう。
私としては、できれば目に優しい広告だとありがたいのだが・・・。