今朝の新聞に、三千人超えの従業員が9月末で早期退職するというS社の記事が載っていた。
今回の希望退職の対象者が45歳以上と年齢が高く、一定のキャリアを積んだベテラン社員が多いため、本人の希望通りに再就職するには時間がかかる可能性があるという。
実際、再就職のめどがたっていない人は、かなりの人数存在するようだ。
突然、上司から呼び出され、
「もう、あなたに活躍の場はない。」
と言われ、20年以上勤めてきた会社を去らねばならない。
家族にどう説明をすればいいか悩む人も当然いるだろう。
子供がちょうど高校、大学に行く一番お金がかかる時期だからだ。
特に現場系の仕事は、他の会社ですぐに貢献できるという訳ではなく、また一から新しい知識や技術を覚えなければならない。
本人にとって、肉体的にも精神的にもかなりつらいはずだ。
そして、それぞれの家族は、将来のライフプランの大幅な変更を余儀なくされる。
3,000を超える家族、すなわち一万人前後の人々の人生の方向が変わるのだ。
これは、とんでもない事だと思う。
経営陣の立てた経営戦略の失敗により、多くの人たちの人生の歯車が狂ってしまう。
会社を経営する上で、第一に、会社は社員とその家族に大きな責任を負っているという大原則がある。
しかし、経営陣たちは、会社の存続、自分たちの保身、そして創業者一族の財産を守る事に心を奪われ、結局、大原則を忘れてしまってはいないだろうか?
リストラの際に、会社側がよく使う言葉がある。
「会社が無くなってしまっては、元も子もない。」
しかし、経営陣の作戦ミスにより、会社が無くなってしまうような事態を引き起こした責任は、本来、社員にはなく、筋としては経営陣がまず責任を取るべきなのだ。
いずれにしても、心配な社員および家族たちのこれからの行く末である。
幸、多かれと願う。