会社が確定拠出年金という制度に加入している。
いわゆる「退職金」を先取りで毎月受け取りながら、自分(の責任)で運用する、という制度だ。この制度に加入する際、加入者(社員)は投資先をどのように選んだらよいか、大体の説明を受ける。選べる投資先はすごく雑な言い方をすると、おおまかに4つ。国内債券、外国債券、国内株式、外国株式だ。このほかに元本確保型定期預金とかREITとか、いろいろ組み合わせたセット物とか、扱う信託銀行によって多岐にわたるが、ここでは先の4つ(国内外 株式/債券)だけで話をする。
さて、そこでタイトルの「卵を~」なのだが、なぜかどこのセミナーでも、4つくらいのカゴに卵が盛られたイラストが出てきて、そのうちひとつのカゴが落っこちて、その中の卵が割れる様が描かれている。そして、「一点賭けだとそれが暴落したとき怖いからできるだけ(値動きの違う物に)分散しなさい」と言う。でも、コロナの出始めとか思い出すと、落ちるときはどれもこれも全部落ちちゃうんだよね。落ち(上げ)幅が違うだけで。けれども分散投資のサンプルでは先述の4つの投資先に25%ずつきれいに分散させることこそ王道(あるいは正義)と言わんばかりに説明するのである。
まぁ、わかりやすさのための「一例」なのだろうけど、俺は最初からそんなものガン無視だった。どうせもらった(会社が拠出した※)金なのだから、ここはギャンブルでしょー。とばかりに、盛大に株式に突っ込んできた。
※マッチング拠出もやってるから掛け金の半分は自分の拠出した金でもあるんだけど。
サンプルでは個別の儲けや損失で4つの割合(バランス)が崩れてきたら、それらを各25%に戻すような調整(売買)をする「リバランス」を推奨する。
「ほら、こうしておけば、もし次に暴落が来たときにはこのくらいの損失で済んだでしょ?」
と、価格が下がったシーンを取り上げて「ほら、だからリバランスしてよかったでしょ?」と言うが、リバランスした後に、売ったものがさらに上がったときに取り損ねた利益(あー、あんとき売らなきゃよかったー!!T-T)については言及しない。
確かにいろんなこと(戦争とかコロナとか米国金利とか、いろんな時事ニュースとか)で、大きく下げることもあるんだけど、ここまでの経験で落ちっぱなしということはなかった。個別株ならそういうこともあるだろうが、投資信託はなんだかんだ言っても戻してきて、いつか「大変動」より前の水準を突破する。
そういうわけでこの連休、自分の現状を確認したのみでリバランスもやらない。だって、どうせ俺にはこの先落ちるか上がるか読めないのだから。
むしろ大きく落ちるタイミングを待っている。その時こそ、元本保証領域に寝かせている待機資産を外国株式に突っ込む。