戦う前から
こいつは相手にしてはいけない
という防衛本能が働くことがある
リスクは承知の上だ
けれど取れるリスクと取れないリスクがある
こいつと関わり合うリスクは避けなければならない
なにがあっても、だ
ある意味
そのように相手に思わせることができるというのは
最強の守りなのかもしれない
その見えない強さは羨ましくもあるが
そいつになりたいかといえば
100% 拒絶する
オレハオマエニナンテゼッタイニナリタクハナイ
負け惜しみなのかもしれない
いや、負けなのだ
「あいつが勝ちで俺が負け」
それは明白で
こちらが土俵の下で何を考えていたか
奴は知ることさえない
・・・にしても、敵の正体を知った時
そのドラマ仕立ての筋書きに苦笑さえした
想像はしても
それが現実になるとは1%も思っていなかった
だがこれが現実なら踏みとどまろう
俺にはリスクを吟味することのできる
まっとうな理性があり
感情はそれに優先しない
長期戦は望むところだ
俺は奴を「敵」として認識しており
奴から俺は見えていない
姿を見せれば問答無用で破壊されるのはこちらだ
だが、勝ち方はそれだけじゃない
慌てなければ負けはない