ヴィルベルヴィント(ESCI)  Act.1 | 緋色の部屋  ~ A Space in Scarlet ~

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趣味の模型を中心に投稿していこうと思います。
よろしくお願いします。

今回は、
対空戦車です。

エッシー 1/72
2cm 4連装 Ⅳ号対空戦車
ヴィルベルヴィント
 です。
“ 20mm FLAKPANZER Ⅳ WIRBELWIND ”

 

 

ドイツ軍は、

戦前から対空火器の開発と生産、

配備に熱心であり、

各種ハーフトラックを中心とした

自走化も進めていました。

これらの

ハーフトラックベースの対空自走砲は、

各戦線で広く運用が行われ、

対空、対地上戦闘に活躍しましたが、

基本的に無装甲のソフトスキン車輌であり、

防御力に難点があるのも事実でした。

防御力を補うべく戦車車体をベースとした

対空戦車の開発が始まり、

1943年後期には、

20mm機関砲Flak38を搭載した38(t)対空戦車、

1944年初めにはⅣ号戦車をベースとした

対空戦車メーベルワーゲンを開発しますが、

これらの車輌は開放型の戦闘室であった為、

防御力の問題を完全に克服することはできず、

暫定的な対空車輌として存在しました。
 

また、メーベルワーゲンは、

車体形状の関係からⅣ号戦車の車体が

そのまま使えず、新造車体が必要となり、

生産性や補助車輌としての役割を考えると

大きな課題を残しました。

そこで、

Ⅳ号戦車の車体をそのまま流用する形態の

新たな対空戦車の開発が進められ、

この結果、1944年中頃に登場したのが

対空戦車ヴィルベルヴィントです。
 

このヴィルベルヴィントは、

オープントップの多角形の面で構成され、

4連装の20mm機関砲 Flak38を搭載、

最大発射速度900発/分という性能で、

強力な弾幕効果を発揮しました。


そして、ヴィルベルヴィントは既存の

Ⅳ号戦車の車体を利用できることから、

旧式化や損傷して前線から引き揚げられた

車輌などを再生する形で生産、

ドイツ軍にとって対空戦車の

理想形に一歩近づいたものとなりました。

ヴィルベルヴィントは、

猛威を奮っていた連合軍の爆撃機に対する

対空戦闘に従事、

その能力はドイツ機甲部隊にとって

欠かせないものとなります。


ヴィルベルヴィントは、

連合軍の戦闘爆撃機パイロットから恐れられ、

物量で迫る連合軍に対して

一矢報いる活躍を果たしたのでした。

 

 

キットは、

もう30年以上前のモノで、

当時、

1/72のヴィルベルヴィントでは、

初のちゃんとした、

インジェクションキットでした。

※イージーキットでは、

 1/76エーダイ(後にアリイ)がありました。

 

既存のⅣ号車体に、

新規で砲塔を追加した内容で、

結構、精密感がある砲塔でした。

 

しかし、

エッシー特有の

Ⅳ号戦車の欠点も気になるところです。

 

そんな欠点も、

パッケージアートの良さで、

誤魔化されそうです(^^ゞ

 

 

続く。