6月某日、紀伊國屋サザンシアターにて。
お友達のエイちゃんと『ミュージカル 鉄鼠の檻』を観劇。
初作『ミュージカル 魍魎の匣』から早3年。
京極夏彦氏原作の「京極堂シリーズ」と「ミュージカル」って、意外にも好相性なのは既にわかってた!
なので今回は何の危惧もなかったなー。
あ。唯一の心配。
お坊さんだらけの舞台だから、ちゃんと役柄の見分けつくかな?ってこと。
結構ダイジョブでしたね。
えーっと、まずはコレを叫ばねば⬇
榎木津礼二郎ホント華がある!
舞台上に女性も結構おったが榎さんが最も輝かしかった!!
座席がドアに近く、後ろが通路で、突如叫びながら人が通った時めっちゃびびったけど、それが客降りしてきた榎さんだと気付いてマジ上がったわー。
勝手に空席に座り「よく見えるな!」つったり、今作も客を熱帯魚扱いして魚語喋ったり芸(拍手)をさせたり…北村諒氏の榎木津礼二郎サイコー過ぎた。大好きっ。
それから榎木津ガールズ引き連れて派手に歌い踊る榎さんは、箱根山中を一瞬ブロードウェイにしてたよね。
正直地味〜〜でくすんだカラーの舞台で、唯一の発光体だったわー。
とにかくこの破天荒な探偵が引っ掻き回すんで、展開知ってはいても楽しいのよね。
2人目。中禅寺秋彦ね!
彼だって負けてないほどビジュアルが良い。
顔がイイ、声がイイ、佇まいがイイ。
小難しい「禅」についての講釈を朗々と歌い上げ、私のゆる〜い頭をその場で解った気にさせてくれたのまさに京極堂だったわ小西遼生氏!!!
まー今禅について覚えてんのは「♪そもそものはじまりはお釈迦様♪」くらいだけどネ。
京極堂、終盤まではずっと白っぽい着流し姿。
いやぁ〜席が端の方だったんで、斜めから見る京極堂の立ち姿がすらっと美丈夫で、ずっと眼福だった。
なんつーか…色気がすごかった…(ハイ煩悩!喝ッ!)
んで、なんといってもあのシーン。
憑物落としに禅寺へ向かうため、黒装束で現れた時よ。
もーーー黄色い悲鳴を上げそうだった(辛うじて脳内に留めた)
黒に映える晴明桔梗とか赤い鼻緒とか、まじでカッコイイ……。
私にとって完全に変身後のヒーロー……。
そう。京極堂は仮面ライダーであり、戦隊レッドであり、魔法少女センターなんよ~〜〜!
つうわけでラスト。
京極堂がありえへん禅寺明慧寺のすべてを暴き、寺が炎に包まれるシーン
ホントいっときも目が離せない名シーンであった。
3人目。仁秀老人。
飄々としながらも、実は物語の核心にいる人物である仁秀さん役に畠中洋氏。
はっきり言おう。
最も素晴らしかったと。
この舞台で最も役者の実力を見せつけたのは、仁秀さんだったと。
近所の無害な好々爺、仁秀さん。
百年修行し拗らせた老僧、仁秀和尚。
見事に演じわけてて。
いやほんと圧倒された。
生で観れてよかった。
他。
和田慈行(上田堪大氏)、山下警部補(高本学氏)、杉山哲童(小波津亜廉氏)。
お3人とも2.5舞台で活躍されてる方々だし、一度観てみたかったの。
特に高本さんよかった。
空回りする警察官役をめっちゃ声張ってやられてて好感〜。
前回よりも歌の量が倍多かったと思う。
もーみんなガンガン歌う。
バックに重要文字が浮かぶので、それを目にしながらの歌声は情報として脳に届き易くてヨイ!
あの凶器に使える厚さの京極本を、3時間にまとめてお届けしてくれちゃうとは……やっぱすごいなミュージカルって。
あっ、桑田常信和尚(松原剛志氏)とっても歌声よかった。
パンフ見たらアニソン&特撮歌手の方でした。
なんかお名前見たことあると思ったあ。
師匠は水木一郎さんだ
いや上手いの納得だわ。
どうやら京極堂ミュージカル、3作めもありそうな気配。
『絡新婦の理』が有力そう。
あれは女性の登場人物多いお話だし、この劇団「イッツフォーリーズ」って女性多いし、丁度よさそうですね。
絡新婦もめちゃめちゃおもしろいからなぁ。
次も絶対行くっ!!