太郎山城塞群とは長野県上田市の北側を覆う太郎山山系に築かれた城の総称である。


この山系には20城ほどが築かれているという。
これらの城はこの地の戦国大名村上氏によって築かれたと言われるが、どのような活躍を見せたのかは分からない。
武田氏の侵攻を受けた砥石城合戦には使われていたようである。

武田氏に占領された頃には使われてなかったようであるが、天正壬午の乱において真田VS上杉の戦いで虚空蔵山城が登場する。

↑ 西側、三水城から見た太郎山山系、一番高い山が虚空蔵山城、右端が和合城、山向こうが上田市街

この太郎山城塞群の城、石積みを持つ城が多く、それほど規模が大きいわけではないが、見ごたえがある。
しかも城のある場所の標高が1000m近く、眺望も抜群であり、城マニアには人気がある。


しかし、なかなか行けない。

何しろ険しい高い山にある。

山系の主尾根にある城については尾根を縦走すれば比較的容易に制服できる。

問題は主尾根から派生した支尾根にある城である。主尾根から下るか、麓から支尾根を登ることになり、手間がかかる。


↑南側、上田市側から見た太郎山山系、右端が虚空蔵山城、左端が和合城、中腹部にも多くの城がある。

そんなこともあり、太郎山城塞群には計4回のチャレンジでようやく制覇できた。
初回のチャレンジは2011年であった。足掛け13年もかかってしまった。

 

2011年は「らんまる」殿のご支援を得て主尾根の城塞群を制覇した。
その後、2回は単独で残りを片付けた。

それらをまとめた記事が HP の太郎山城塞群 1 2 3 である。

 

残ったのが「燕城」と「物見城」である。
2つとも特に大きな城ではない。名前のごとく物見の砦である。

行かなくても別にどうでもいいと言えばいいのであるが・・・でも、それがそうでもない。
やっぱり「気になる」のだ。

喉に小骨が刺さっているような・・便秘しているような・・。


これじゃあ、前の記事で俺がコケにした助手のSさんの行動を笑えないではないか!
彼女と違うのは俺は少し「待てる」ことくらいか?


↑主尾根から見下ろした物見城、右に千曲川、曲線は北陸新幹線、左上の森が上田城、険しさと高さがお分かり頂けるだろう。

撮影は2011年、それから13年、やっと物見城に行けたのである。

しかし、「燕城」と「物見城」への行き方、なかなか難しい。

特に「燕城」が難関のようだ。比高は低いのだが登城ルートが分からない。


かくなる上は地元に住まわれる盟友「らんまる」殿に再度、支援を依頼した。
さすが、地元の雄、おかげを以て制服実現。と言っても、氏の支援を得ても難関であったことは変わりない。

とは言え、これを以て太郎山城塞群制覇完了である。
この場を借りて「らんまる」殿に厚く感謝いたします。


ところで、この日、5月11日、気温はmax31℃、真夏並み、山の上は若干涼しいとは言えこの暑さでバテバテ。
さらに山城2城ほどチャレンジはしたが、途中で二人ともへばり、足が動かなくなる。

そして攻城は途中で断念することとなった。
やっぱり、高温の夏場のヤバイ山城なんて無謀だ!撤退という判断も必要である。

あんな山の中で119番しても・・救急隊員が来るまでどれくらいの時間がかかる?
HPアップは後ほど。