戦国時代、那須氏の本拠、烏山は毎年、佐竹氏に襲撃された。
年間の恒例行事である。
でも佐竹氏にはけした那須氏を滅ぼす意図はなかったようである。
滅ぼしてしまったら特産物の「塩」でのぼったくりができなくなる。
結局、「俺に逆らうな!」という恐喝の意味と軍勢の荷物運搬での農民雇用、つまり公共事業の意味もあったらしい。

ついでに乱取りができれば儲けもの。


しかし、襲撃される方はたまったものではない。
殿様は住民の安全確保を図る義務がある。

これが義務が果たせないと年貢が納入されないのだ。
このため、住民の避難先の烏山城なんか、とてつもない巨大な掘で囲まれることになる。
佐竹への恐怖の裏返しである。


困ったことに佐竹領常陸国と烏山間には山地があるだけである。

山地を抜ければ直ぐに烏山である。
このため、烏山の東の山地に警戒用の城が築かれる。


多くの城が確認されているが、また、新に発見されている。
この上境要害と大沢要害もそれらの城である。
両方とも険しい山の上に築かれた小さな城である。

 

ではHP 上境要害、大沢要害にて