要人発言の影響で円高に振れています。

 

要人発言はポジション取りのきっかけにすぎず、投資家の思惑は「日銀7月利上げ実施」です。

 

要人とは、河野デジタル担当大臣に続いて茂木自民党幹事長の発言です。

 

金融担当大臣でもない両者の発言がこれほどにもマーケットに影響を与えるのは、両者が次期自民党総裁選(イコール内閣総理大臣)の有力候補であることを海外勢は認識しているからです。

 

茂木幹事長はなんと言ったのか...

 

河野大臣と同じ様な内容で、「過度な円安は日本経済にとってマイナスだとして、段階的な利上げの検討も含めて金融政策を正常化する方針をもっと明確に打ち出す必要がある」と述べました。

 

日経が報じています。

今週火曜日のことです。

 

かつては160円台で推移していて、日本当局の介入が、いつ入るかどうかに神経を尖らせていましたよね。

 

結局は、当局の介入よりも、トランプ氏発言で為替の流れは変わりました。

 

本当に日本は、外圧でしか変わらないのですかね...

 

マーケット・テーマは「日銀7月利上げ」です。

 

日銀は海外と違って、金融政策決定会合前に会合に関する情報が、なぜかどんどん漏れてきます。

 

利上げをするかしないかに関する情報で、為替は乱高下するでしょうから、ドル円市場には、本当に気をつけたほうが良いですね。

 

そうこうしているうちに、足元ではドル円は、一時153円を割り込みました。

 

Bloombergは

日本銀行が来週の金融政策決定会合で追加利上げを議論するとの報道や自民党の茂木敏充幹事長の発言を受け、円売りポジションを巻き戻す動きが加速した。

 

と指摘しています。

 

円キャリー・トレードの巻き戻しに関しても言及しています。

 

資金の流れが「円売り」から「円買い」に逆流し始めています。

 

いやぁ~円安期待で外貨投資をしている人や「オルカン」に投資している人は、気が気じゃあないでしょうね。

 

S&P500は、評価額自体は上がっているとはいえ円安効果が剥がれてきています。

 

円安前提の投資シナリオは、大きく修正する必要がありそうです。

 

新NISAで、個人投資家が盛んに「オルカン」に投資することで円安に傾いた市場の勢いも、これで「オルカン」を売ったり、日本市場にシフトしてくるようになれば、円高の勢いに拍車がかかりそうです。

 

でも、たとえ日銀が利上げをしたとしても、非常に小幅なはずです。

一応は、9月実施の国債買い入れ減額の「案」を公表することになっています。

 

「利上げを議論を始めた」という報道だけで、こんなに円高に振れるのですね。

 

反動による円安の動きもまた、急激になりそうな感じです。

 

長期では、円が買われる理由は一切ないのですが、短期では、円安ポジションの巻き戻しの材料は転がっているようですね。

 

いやぁ、本当にドル円市場は読めないですね...