10日のニューヨーク外国為替市場で、円相場が1ドル153円台に急落しました。
超円安です。
3月の米消費者物価指数(CPI)が予想を上回る伸びとなり、日米の金利差を意識した円売り・ドル買いに歯止めがかかっていないようです。
強いCPIは、インフレ加速が止まっていないということで、FRBによる利下げがどんどん遠くに追いやられているどころか、利下げがなくなり利上げに戻るかもしれないという思惑が強くなりました。
米国長期金利は上昇、ますます日米金利差が強く意識されました。
円相場は一時1ドル153円24銭まで下落しました。これは1990年以来の安値水準になります。
こうなると、日本当局による為替介入があるのではないかという警戒感が強くなります。
マーケット関係者で言われている為替介入警戒領域は「1ドル152円突破水準」です。
市場での投機的な動きは中止している...
急激な円安は看過できない...
あらゆる手段を講じる準備はある...
日本当局者の口先介入が相次いでいますが、ドルの強さがドル・円相場を動かす中、円の下落を止めるには至ってはいません。
為替介入は本当にあるのか...
ミセス・ワタナベ(日本の個人FXトレーダー)は、1ドル152円を超えたところで、介入を仕掛けてくると見て売りを仕掛けていると聞きます。その売りを巻き込んでのさらなる円売りが仕掛けられている状況ということは、それだけドルが強いということになるのでしょうね。
米国債相場は急落。利回りは急伸し、年初来の高水準に達しました。
どうやら市場のコンセンサスとして、COIを受けて6月の利下げはないとし、さらに、年内の利下げはわずか2回にとどまるとみられています。
利回りはあらゆる年限で少なくとも前日比13ベーシスポイント(1bpが0.01%)上昇しています。金融政策に最も敏感な2年債利回りは一時24bp上昇して4.98%、10年債利回りは昨年11月以来の4.5%超えとなりました。
米10年債入札がさえない結果となったことで、米国債は午後に入って下げを拡大しました。入札では、最高落札利回りが入札前取引(WI)水準を3bp余り上回ったとのことです。
金利スワップ市場の動向によると、フェデラルファンド(FF)金利の年末水準は現行実効レートの5.33%を約40bp(0.4%)下回るに過ぎないことが示唆されています。わずか数週間前には、2024年の利下げは6月を皮切りに3回実施されると織り込まれていました。