2023年は、終わってみれば“株式投資”の年でした。株式投資が、1年を通して一番パフォーマンスが良かったですね。

 

逆に、結構辛かったのが債券投資です。確定拠出年金で、教科書通りに“株式と債券”に分散投資していれば、保有資産の「日本債券」の資産が目減りしているかと思います。

 

リスクが株式投資よりも小さく、利回りは預貯金よりも大きいということから、株と逆相関、異なる動きをするという性質から、“リスク分散”の意味で日本債券をポートフォリオに組み入れた人は多いと思います。

 

日本債券の投資信託が、含み損の状態になっているもではないでしょうか。

 

日本では、金利がなかった状態から金利が付く状態に変わろうとしています。それが2023年に始まり、そして2024年に本格的に金利がつくようになると思われます。

 

日銀金融政策決定会合での「ゼロ金利解除」であり、「YCC緩和」により。日本の金利は上昇すると思われます。

 

債券価格は、金利が上がると「下落」します。

 

株価は2023年のような大きな上昇は見込めないまでも、横ばい状態が続く、いわゆる“方向感に欠ける”動きになると思われます。

 

それは米国市場も同じで、大統領選挙を迎える年までは上昇するというアノマリーもありますが、そのあとは利益確定の売りが出てもおかしくはありません。

 

なにせ日本では、政局が心配されています。

 

自民党最大派閥の裏金問題、その先の自民党総裁選も控えています。いつ解散があってもおかしくはありません。

 

「混乱」という二文字が“辰年”の2024年にはよぎりますね。

 

じゃあ、投資シナリオはどうすればよいでしょうか...

 

現金保有率の調整...

 

常に現金を中心に、リスク・オンで資金を現金から株式市場に移し、リスク・オフで、現金に戻すことを繰り返します。

 

現金保有率を高めたり低くしたりします。

 

お金のやりとりは、常に「現金と株式」との間で、行ったり来たりするようにしましょう。他のセクターもあるのでしょうが、株式投資のほうがわかりやすいですからね。

 

同時に「金(GOID)積立投資」を行います。これは資産を守るリスク・ヘッジのためです。

 

短期投資ですが、それは「投機」という意味ではなく、資産を守るために、リスク市場が荒れる前に現金に避難し、世の中が凪の状態でリスク資産に資金を流して少しの値幅を取るというものです。

 

本来なら、市場のボラティリティを取りに行くのが株式投資の醍醐味ではありますが、2024年は、今のところですがなんとなくそれがっやりにくい年になるのではと感じています。

 

大きく利益を取るというよりも、資産を減らさないための工夫というものになります。

 

確定拠出年金では、毎月積立投資の特長をいかして、含み損を覚悟の上で、むしろ買える口数を増やすという意味で、株式投資信託を一定金額で買い続けます。

 

「評価額」よりも「口数の量」に着目します。

 

長期で投資するのは「毎月積立投資」でコツコツと。評価額よりも購入口数(株なら株数)の増加を期待。

 

まとまった資金の一括投資なら、短期でこまめにリスク市場(たとえば株式投資)と現金資産を、こまめな利益確定で行ったり来たりします。

 

この「ハイブリッド投資作戦」が、今年の投資シナリオだと考えるのですが。いかがでしょうかねぇ...