株式市場は、地銀破綻懸念、金融不安で下落圧力が強まっています。為替市場は、FRBによる利上げ停止に加え、利下げが早まる観測からドルが売られています。

 

ドル/円で見れば「円高」です。

 

JPモルガン・チェースやバンク・オブ・アメリカ(BofA)など大手を含むKBW銀行株指数は、採用21銘柄のすべてが下落しました。

 

25億ドル(約3400億円)規模のSPDR・S&P・地銀上場投資信託(ETF)は、2020年10月以来の安値。大型ハイテク株の上昇で、S&P500種株価指数は下げ渋る場面もありました。

 

ウォール街の「恐怖指数」と呼ばれるCBOEのボラティリティー指数(VIX)は、4月の大半において同指数は落ち着いており、つい先週には16を下回っていましたものが上振れし、節目の20に達しました。

 

米国債市場では、政策金利に敏感な中短期債の利回りが低下した一方、期間10年以上の利回りが上昇し、イールドカーブは急激にスティープ化しました。

 

地銀株への売り浴びせで銀行セクターの不安が静まらず、トレーダーらは今年の利下げ時期前倒しと利下げ幅の拡大を予想しているとあります。

 

米連邦預金保険公社(FDIC)は預金保険基金(DIF)を充当するための追加資金投入について、中小規模金融機関は免除し、その代わり、大規模銀行に多くの負担を強いることになると報じています。

 

シリコンバレー銀行(SVB)とシグネチャー銀行の破綻で大きな拠出を強いられた預金保険基金について、FDICはその充当を巡る提案だということです。

 

欧州中央銀行(ECB)は4日、0.25ポイントの利上げで中銀預金金利を3.25%としました。利上げ幅を縮小させたものの、利上げは今回が最後ではないと強調しました。

 

0.25ポイントは今回の利上げサイクルで最小、前3回は0.5ポイントの利上げを実施していました。

 

ECBは、インフレ率を目標の2%に戻すのに十分に景気抑制的な水準まで政策金利を引き上げるとした上で、そこへ向けた将来の決定はデータ次第だとあらためて表明しながら、政策金利は必要な限り、抑制的水準に据え置くとも言明しました。

 

ラガルド総裁は決定発表後の記者会見で、「われわれにはまだすべきことがある」とし、利上げは「停止しない。それは極めて明白だ」と述べたと報じています...