また過去に戻って人生をやり直す話かいな、と思いましたが、切り口が斬新で非常に面白かったです。
どちらかと言うと、韓流ドラマはコメディが好きなのですが、このドラマは笑えるシーンはほとんどありません。
先が気になって一気見したくなるドラマです。
ブログ主はほぼ3日で完走しました。

2022年の韓国のドラマで全16話、U-NEXTで視聴しました。
このブログには結末に関する重大なネタバレがありますので、未視聴の方は読まないことをおすすめします。


ユン・ヒョヌ/チン・ドジュン

ソン・ジュンギ/1985年9月19日(38歳)


主人公ユン・ヒョヌとチン・ドジュンを演じているのは、ソン・ジュンギです。
途中まで大学生を演じてますが、まったく違和感ないです。
高校生も違和感なかった。
キラッキラキラキラです。
実年齢がもうすぐ40歳とは思えないくらいお肌すべすべですが、加工もあるかもしれません。



ソン・ジュンギはどんな役を演じても、とびきり優秀な人間に見えますが、このドラマでは1話で殺されます。
びっくりですびっくり

やだ死んじゃった、と思ったら次の瞬間、意識がスニャングループ会長チン・ヤンチョルの三男の息子チン・ドジュンの中にいます。
これはタイムスリップなのか、それとも霊の憑依なのか、いや待て転生なのか、と混乱します。
本人もわかっていないようなので、落ち着け自分。
憑依が一番近い気もしますが、時間は過去(1987年)に戻っています。
不思議なことに同じ時代にユン・ヒョヌの家族もユン・ヒョヌ自身も存在しています。
そのときのユン・ヒョヌの意識ってどうなってんの!?
チン・ドジュンの意識はどこいったん!?

ブログ主より先に状況を理解したチン・ドジュンになったユン・ヒョヌは自分を殺した犯人を突き止めようと決意します。
ですが、ユン・ヒョヌが殺されるのは30年以上先です。
とりあえず、いけすかない財閥一家に仕返しするようです。
ヒョヌが中にいるドジュンは、カラダは子供、頭脳は大人、まさにコナン君状態。



将来価値があがるとわかっている土地を祖父であるスニャン会長から譲り受け、大学生になったときには大金持ちになります。
そのお金を元手に投資会社ミラクルインベストミストの大株主としてスニャングループを買う計画を立てます。

チン・ヤンチョル

イ・ソンミン/1968年10月15日(55歳)


会長チン・ヤンチョルの長男、次男、長女の3人は、グループの次期会長の座を狙って父親の機嫌をとることばかりに苦心しますが、ドジュンは財閥一家を敵に回してスニャンを買おうとします。
その姿勢が爽快、手腕も見事、見ていてとても気持ちいいです。

財閥グループが世襲なことに批判的なドジュンは祖父にゴマすって後継者になろうとはしません。
ドジュンのアイデンティティは財閥3世ではなく、貧しい家庭に育ち、大学に行けなかったユン・ヒョヌなんですね。

2度目の人生を送っているドジュンは大韓航空爆破事件も、韓国の通貨危機もアメリカのテロも、W杯の結果も知っているので、投資家としては無敵です。
わたしも過去に戻ったらAmazonの株を全力買いします。

ドジュンは心臓麻痺で亡くなったユン・ヒョヌの母親の命を救うため、父親が勤めていた自動車会社を買収しようとしますが、解雇を阻止しても結局、ヒョヌの母親はスニャンのせいで大損して自死します。
このタイムループのルールでは、過去は変えられない、とわかります。

ドジュンは会長ヤン・ヤンチョルと対立しましたが、伯父や伯母を片っ端からやっつけて認められ、後継者の筆頭候補に浮上します。
が、そのタイミングで会長と一緒に交通事故(に見せかけた殺人事件)に遭います。
その事故で、ドジュンはヒョヌだったとき、チン・ドジュンが亡くなっていたことを思い出します。
この事故では会長もドジュンも助かりました。
財閥家が、権力や相続争いで交通事故に見せかけて身内を殺すことは韓流ドラマでは珍しくないです。
あ、やっぱり、って感じ。
いくらなんでもワンパターンすぎな気がします。
かりにも人殺しなのですから、もっと頑張って工夫するべきでは。
しかし犯人がヤンチョル会長の妻、ドジュンの祖母だったのは驚きました。
夫と孫を殺すなんて酷すぎるガーン
ただ、ドジュンの父親は愛人の子供なので、血は繋がっていません。
会長の妻は、血が繋がらない孫にスニャンを渡すことに我慢ならなかったんですね。
会長に「おまえの産んだ子供はみんな出来が悪い」と言われたことを根にもったのかもしれませんが、残念ながら本当のことです。
長男のチン・ヨンギは息子に「父さんを馬鹿にしていることがバレない努力を30年した」と言われちゃう無能。
次男のチン・ドンギは、占いに頼るぼんくら。
長女のチン・ファヨンは、いかにも財閥2世の娘らしく、すぐ怒鳴り散らし、部下に靴まで履かせる横柄で嫌な女。
ファヨンの夫のチェ・チャンジェは気弱な男でしたが、唯一笑わせてくれました。
長男ヨンギの息子チン・ソンジュンは、ヒョヌが死ぬ原因となった人物で、短気なクズです。
それぞれの嫁も強烈でイヤな女ばかりですが、ソンジュンの嫁のモ・ヒョンミンが一番強そう。

ドジュンは大学の同期のソ・ミニョンと恋愛関係になります。
ドジュンがヒョヌだったとき、ミニョンは「スニャンの死神」という異名を持つ検事でした。
いつも黒い服を着て、暗い表情でスニャングループを敵視していたのは恋人のドジュンを殺された復讐だったのか、と思いました。

やはりドジュンが死ぬことは既定路線でした。
15話のラストで、ドジュンはまた交通事故に遭いますが、車内で亡くなる寸前、自分の姿を見ます。
ドジュンを殺した実行犯がヒョヌだったん!?びっくり

最終回では、なんとユン・ヒョヌが生きていたというビックリ展開でした。
頭を撃たれて崖から落ちたのに、助かるなんてことあります!?
ユン・ヒョヌはミラクルインベントメンツ社のオ・セヒョン代表に接触し、スニャングループの経営権を創業者一家から奪う作戦を立てます。
ただ、財閥家の追い出しに成功したのは、ヒョヌが20年前のドジュン殺害の共犯であることの証拠を持っていたからです。

オ・セヒョン


この結末の解釈は人それぞれだと思いますが、ブログ主の解釈は、ヒョヌは頭を撃たれて病院で眠っている間に、ドジュンの17年分のリアルな夢を見た、追体験したということです。
それはドジュンが見せたのかもしれません。
ドジュンとしての経験がなければ、ヒョヌは目覚めたあと、財閥家と戦うすべを知らなかったでしょうし、ドジュン殺害の証拠を公にしなかったと思いました。
ただ単なるリアルな夢では、チン・ドジュンの天才ぶり、未来を見通す能力の説明がつかないため、ヒョヌの意識が作用している気もします。
なによりドジュンの、貧しい人に寄り添う気持ち、マインドは、財閥3世より、ヒョヌのものだと思います。
ドジュンとヒョヌは作用しあって何かを共有したのかもしれません。
しかし、そうなるとドジュンが死んだ時点のヒョヌは20年後に頭を撃たれてまた子供時代のドジュンの中に入り17年後に殺されて、そのときのヒョヌは、、、とエンドレスループになっちゃうので、深く考えないほうがいいと思います爆笑

ドジュンとヒョヌの容姿が同じ(ソン・ジュンギ)なのは、あくまでヒョヌの視点だけで、周りから見たら別人だったんですね。
これは混乱する視聴者が多そう。
わかりやすくするなら、魂入れ替わりみたいに別の俳優さんにした方がよかった気もしますが、それも混乱しそう。

最後まで面白かったですが、財閥一家はもっときちんと報いを受けるべきだと思いました。
ドジュンを殺したチン・ヨンギは罪を償うことなく亡くなるのは生ぬるいし、ヒョヌの殺害を指示したソンジュンはぜひ実刑くらって欲しかったです。

この財閥一家は兄弟間で醜い争いを繰り返すだけでなく、チン・ヨンギはドジュンを殺しておきながら、証拠を捏造して自分の息子に罪を着せて弱みを握るという、親子ですら仁義なき争いをしました。
チン・ドジュンが伯父や伯母を泣くまで追い詰めたことも、結局は家族間の争いですし、ドジュンの父親は財閥家とは距離を置いていながら、ドジュンが跡を継げる可能性があるとわかったら、抑えていた欲が見えました。
財閥家の相続争いは、王朝ドラマの世継ぎ争いと全く同じように感じます。
人間はなんと進歩のない生き物なのでしょう。


スニョングループの会長を演じたイ・ソンミンは存在感も威圧感もハンパなくて、素晴らしい快演でした拍手
孫のドジュンとはときに協力しあい、敵対もしましたが、結局、会長を理解出来たのはドジュンだけで、ドジュンを正しく評価したのは会長だけだった気がします。
2人の間には憎しみはなく、尊敬と愛情を感じました。
感動しました。

本当に面白かったです。OSTも良かったです。
カムサムニダお願い





*本文中、敬称略させていただいています。




赤薔薇X赤薔薇

 

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