2022年のタイのドラマです。
ブログ主はU-NEXTで視聴しました。
全16話ですが、U-NEXTは1話を半分に切って32話です。
ドラマというのは見る前に、こういうお話かな、と想像したりするものですが、最近ブログ主の見る前予想はことごとくハズレます。
このドラマも1話を見て、なんか…思ってたのと違う、と思いました。
ですがそれこそ、ドラマの醍醐味だと思います。
人生と一緒で、思った通りでは面白くありません。
さて、いつものようにこのブログにはネタバレがありますので未視聴の方はご注意ください。
やや辛口の感想かもしれません。
広い心でお読みください
登場人物
タオフー
マタナー
Apasiri Nitibhon(Um)
1971年9月4日生
ケーン
パーラーダー・チャッチャワーンショーティクン(First)
1996年10月13日生
ソーン
Thanapon Jarujitranon(Tee)
1994年12月5日生
感想
思っていたのと一番違ったのは、テディベアの持ち主が高校生でも大学生でもなく社会人ということです。
大人になってもテディベアを大切にしている心優しいナイーブな青年かと思えば、主人公のナット君はなにが気に入らないのか始終プリプリしている。
稀に見る短気な主人公です。
テディベアが人間になるドラマと聞いて、ハートフルでファンタジーな物語か、またはコメディかと思っていたのに全然違う。
熊のぬいぐるみのタオフーは、人間になりたいと望んで人間になったわけではなく、理由もわからず人間になってしまいます。
ナット君からは泥棒と思われ不審者扱いされますが、なぜかナット君のお母さんは正体不明の男の子を「王子様」と呼び、話し相手として家におくことを望みます。
確かに人間になったタオフーのルックスは王子様と呼びたくなるのもわかる、正統派なイケメンです。
ですが、ベランダから裸で落下してくるなんて、変質者、不審者と思うほうが普通です。
頭がお花畑なのかな、と思いましたが、お母さんは心の病を患っていました。
どうりで。
タオフーは自分がテディベアだと誰にも打ち明けず、記憶喪失の人間のふりをします。
ぬいぐるみなのに機転が効くなと感心しますが、なぜ言わないのか不思議です。
もちろん簡単には信じてもらえないでしょうけど、とりあえず言ってみればよいのに。
とくに、テディベアがなくなっていることに気づいたナット君がゴミ収集車を漁ってまで必死に探したときはちょっと気の毒でした。
それにしてもよほど大切なぬいぐるみなんですね。
このドラマ、前半はやたらめったらすぐに怒るナット君がストレスでした
そのせいで、途中でついYouTube見ちゃったりしてなかなか先に進みませんでした。
「Cupid's Last Wish」でミックスが演じたWinもかなり気の短いおこりんぼキャラでしたが、Winの場合はどんなに悪態を吐いても、強がっているのが透けて見えるようで「ふ、可愛いヤツめ」と余裕で受け止められましたが、ナット君の場合はそうは思えず、タオフーやお母さんが何かするたびに、またナット君が怒っちゃうんじゃないとヒヤヒヤしました
お母さんの拗らせ方も、そりゃあないぜ、という感じではあります。
亡くなった夫(ナット君の父親)のことをすっかり忘れ、かつて恋人だった夫の兄を夫だと思い込み、しかもあたかも横にいるかのように振る舞ったりするのは、そりゃあ見てて辛いでしょう。
このドラマはBLドラマにしては珍しく、お母さんの恋愛から結婚生活の紆余曲折を時間を割いて描写しています。
ナット君とお母さんの関係が悪くなった原因の根が深い。
それにしてもナット君はタオフーにもお母さんにも怒りすぎです。
お母さんはナット君がゲイであることに戸惑い、否定したかもしれませんが、ナット君も世代間ギャップを理解するべきだと思います。
お母さんがお父さんの味方をしたのは、お父さんとナット君に仲違いしてほしくなかったからで、お母さんがナット君を愛して大切にしていることくらい、わかって欲しいと思いました。
タオフーも、ナット君には理不尽な理由で2回もぶん殴られました。
わたしなら、たとえ好きだったとしても百年の恋も覚めます。
ところでタオフーの外見は、ナット君が高校生だったときに片想いをしていたヌン先輩に瓜二つです。
ヌン先輩が亡くなっていたのは、悲しい事実でした。
突然、どこの誰だかわからない青年が何者かに襲われ意識不明になっていて、どうやらタオフーになんらかの影響があるらしく、タオフーは意識不明の青年のスキルを持っているようです。
意識不明の青年ターンが、ナット君の元カレだったことが、徐々にわかります。
高校生の頃、ヌン先輩に片想いしていたナット君でしたが、ヌン先輩には彼女がいました。
ヌン先輩の親友のターン先輩と少しずつ仲良くなり、やがて付き合いますが、ナット君のお父さんが大激怒、別れさせられます。
悲恋ですが、脚本家のナット君はその自分の経験をもとにBLドラマの脚本を書きます。
ナット君はタオフーをあやしく思いながらも、ひたすら優しく、ナット君とお母さんに尽くすタオフーに心を許すようになります。
はじめてキスしたときもぶん殴りましたが
一歩進んで二歩下がるようなスローテンポで2人は結ばれます。
タオフーと付き合っていることをお母さんが知ると、ナット君はお母さんの前でわざとタオフーとイチャイチャして見せつけて、さらにお母さんを傷つける言葉をぶつけます。
お母さんが可哀想で、もう見ていて本当に辛かったです。
イチャイチャを見せつけられるのがツラいのではなく、そんな恥ずかしいことをしてまで傷つけてやれと思っている腐った心根に傷つきます。
だんだん、このドラマはBLドラマというより、家族の再生、母親と息子の和解の物語なんだなあ、と思いました。
タオフーはナット君がお母さんを許して心を開くために必要な存在だったのでしょうか。
ドラマは、意識不明が続くターンを襲ったのは誰かというミステリー要素も盛り込まれます。
優しい叔父さんだと思っていたセーンが犯人らしいと思わせて、なんだ違ったんだ、からのナット君のお父さんの死の真相と、終盤はサスペンスでスリリングな展開でした。
結末は賛否両論分かれそうです。
タオフーはしょせん、熊のぬいぐるみです。
最終的には元に戻るしかない、とは思います。
でも、毒物入ドリンクで殺されるというのは、あんまりです
他にアイデアなかったんかい、と思わずにいられません。
タイムリミットが来て、静かに瞳を閉じて亡くなるのじゃダメなんですか。
口から泡を吹いて苦しむタオフーなんて見たくなかった
年の差カップルのサブカップル、ケーンとソーンは、息抜きのために用意されたような、ほのぼのカップルでした。
ただ、年の差があるようには見えませんでした。
そう思いつつ俳優さんの生年月日を調べて納得、ソーン役のTeeのほうが実年齢は歳上でした。
タイではよくあること。
初KISSハプニングも笑ってしまいましたが、ソーンがケーンを「話がある」と呼び出したとき、たまたま待ち合わせ場所が別人がプロポーズのためにキラキラに設えた場所で、ケーンがソーンの前で跪いたときはてっきり指輪でも出すのかと思ったら解けた靴紐を直しただけだったというシーンは笑い転げました
このエピソード必要かなあと思いつつ、ナット君の激しい感情の起伏にストレスがたまるので、このカップルは息抜きにぴったりでした。
ナット君とお母さんが和解して、ナット君がお母さんに靴を選んであげるシーンなど、涙が出そうになったり、見応えある良いドラマでしたが、ブログ主は最後までナット君のことを好きになれませんでした。
ナット君のテディベアであるタオフーは、ナット君がどんなひどいことを言ってもひどいことをしても、ナット君のことが大好きで、ナット君ファーストです。
そういう存在として定義づけられているのです。
ルックスもナット君の好みであるタオフーは、ナット君が妄想で作った理想の恋人、非常に都合の良い恋人のようです。
ごくたまにタオフーが拗ねたことがありましたが、それすらも恋愛のスパイスとして、ナット君の望みのように感じました。
ナット君とタオフーの恋愛は対等ではないような気がしてならず、個人的には、ナット君とタオフーを肉体関係ありの恋愛設定にする必要があったのかなあと、思いました。
BLドラマとしては、ナット君のヌア先輩への片想いと、ターン先輩との関係を描けば充分だったと、わたしは感じました。
あくまで個人の感想です。
タオフー役を演じたInn、めちゃくちゃイケメンですね
ちょっとWinに似てませんか。
GMMに所属することになったそうで、次回作も楽しみです。
次はぬいぐるみではなく、普通に人間の男性を見たいな。
出来ればBLで
ナット君のお母さん役の女優さんは、タイBLドラマでよく見るなあと思いましたが、出演作を調べたら「ラブ・バイ・チャンス」しか見てなかったです。
ピートのお母さん役でしたね。
このドラマではメソメソ泣いてばかりいましたが、演技力は素晴らしいと思いました
タイBLドラマは恋愛だけでなく、いろんなメッセージと情熱を込めて作られていると思います。
賛否両論もあってヨシ。
タイBLドラマ、まだまだ見ますよー
追伸
クンチャイ可愛いかった
*本文中、敬称略させていただいています。
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