Side JN
ユンギと会うのも、彼が俺の部屋に来るのも、実は久しぶりだ。ユンギが自分の部屋から出たがらないから、俺が彼の部屋に行くことが多かったのもあるし、最近のことに限って言うと、ユンギがヨーロッパ公演のため2週間韓国を留守にしていたからだ。俺が部屋の鍵を開けている間、ユンギが「ジンニョンの部屋、久しぶり…」と呟くのを聞いて嬉しくなった。
「うん、入れ入れ」
先にユンギを中に入れて、鍵を閉める。俺の部屋は入ると、1LDKにしては長い廊下が奥のリビングまで続いている。ユンギは靴を脱いで上がると、廊下を数歩歩いてリビングの手前で立ち止まった。
「わ、どした…」
ぶつかりそうになって慌ててユンギの顔を見る。ユンギは振り向いて俺の顔をじっと見つめていた。
な、何…
なんでそんな…
キスして欲しそうな顔…してんだよ…
俺はドキドキしながら、アイスの袋を持っていない方の腕で、黙ってユンギを抱き寄せた。抱き寄せてもされるがままで、顔を寄せても、じっと俺を見つめているユンギの様子に内心ものすごく興奮しながら、唇を落とす。
「ん…」
薄く小さなユンギの唇が薄く開いて、俺はすぐに中に忍び込んだ。スイカバーとクッキー&クリームのアイスの入った袋が俺の左手の先でゆらゆらと揺れる。ユンギの咥内は酒のせいか熱くて、その熱を感じるとさらに酔いが回っていく気がした。きつめに吸うと、「ちゅっ」と水音が上がってしまい、その音にはたと我に帰る。
「ごめん、なんか…がっついてる」
唇を離して謝ると、ユンギは微かに首を振った。
「俺も…です」
ユンギの顔が近づいてくる。ドキドキしながら、彼が口づけしやすいように心持ち顔の角度を変えると、夢のようにユンギのまぶたが閉じる。
ユンギからキス…‼︎
あまり起こらないことが起こって、胸が高鳴った。抱き寄せる腕にぐっと力を込める。
「ん、ぁ…ふ」
探るようなユンギの動きに合わせて、柔らかく熱を合わせる。ユンギが遠慮がちに俺の二の腕に片手を触れさせた。
あーやばい、かなり可愛い…
キスしている間にも、触れ合っている体がだんだん熱くなってくるのがわかる。
「んん…ぁ…っは…」
薄い唇を食むように何度も甘噛みすると、ユンギが俺に少しもたれかかった。その時、アイスの袋がガサっと音を立てた。
「あ…アイス…溶けますね…」
ユンギが慌てたように唇を離して、俺は名残惜しさに襲われた。
「ちょっとくらい溶けた方が美味いんだよ」
俺が言ってさらに抱き寄せようとすると、ユンギは「ダメです。もう溶けてます。先に食べましょう」と言ってするりと俺の腕を抜け出した。
あー「先に食べましょう」って…ことは…
その後シましょうってことだって、思っていいのかな…?
俺はユンギの後から、滑り込むようにリビングへ入った。
我ながら画像チョイスがおかしい…
このジン君が可愛くて抗えず貼ってしまいました💦