*BL妄想

(ジョングク×ジミン)です

   苦手な方は閲覧ご注意ください

*BTS WORLD のアナザーストーリーのアナザーストーリーです☆

*第一話はこちら
















Side JK







「ふたり、お似合いでしたね」



「うん



2人きりのエレベーター内でジミニヒョンに声をかけると、彼は頷いて、僕の腕に自分の腕を絡ませてきた。胸がどきんと跳ねあがる。



「ジ、ジミニヒョン



「なんかふわふわする



ジミニヒョンは舌ったらずな口調で、ぎゅっと僕の腕にしがみつくようにして、僕に体重をかけてきた。



「酔いました?」



「んなんか2人になったら気が抜けて



ジミニヒョンが僕にぴったりとくっついたまま、僕を見上げた。お酒の香りがふわりと漂う。ジミニヒョンの体は酔っているせいかすごく熱く、瞳は潤みを帯びている。それを目にすると落ち着かなくなって、僕はエレベーターの階数ボタンの上にある階数表示パネルに目を移した。もうすぐ僕らの部屋があるフロアに着く。僕はドキドキしながら、ジミニヒョンから腕をそっと解いて、その腕でジミニヒョンを抱き寄せた。



「もう、着きますから



「ん



もう少し、僕らの部屋が下のフロアにあったら、僕はここでジミニヒョンにキ スしていただろう。しかし、幸か不幸かエレベーターは今、13階に到着した。ドアが開く。僕は動きが緩慢になったジミニヒョンの手をぎゅっと握って、誰もいない廊下を部屋へ向かって無言で歩いた。




あー、キスしたい




ダメだな




頭の中がそれだけに




「ジョングガぁ



長い廊下の角を曲がったら僕らの部屋、というタイミングで、ジミニヒョンが小さく僕を呼んだ。



「どうしました



「キスして



立ち止まった瞬間、ジミニヒョンがぎゅっと抱きついてきて僕は焦った。



「ちょ、ちょっと待ってここじゃ」



だめ?」



ジミニヒョンの潤んだ瞳が困ったように揺れるのを見て、僕はますます焦った。




こんなに酔ってたの




子供みたいに泣きそうになっているジミニヒョンが可愛い。



「部屋そこだから



促すように手を引っ張ると、小さな抵抗を感じた。ジミニヒョンが眉を寄せて足を踏ん張っている。僕はジミニヒョンの耳元に唇を近づけた。



「部屋に入ったらしてあげます」



囁くと、ジミニヒョンは微かに目を上げて僕を見た。その隙に、ぐいっとジミニヒョンを抱き寄せて、そのまま部屋まで連れて行く。カードキーで素早く開錠し、部屋の中へ滑り込むように入った。ガチャン、とドアの閉まる音を聞きながら、ジミニヒョンを抱き寄せて唇を近づけた。



「っふんぅ



唇が触れ合った瞬間、ジミニヒョンはぎゅっとしがみつくみたいに僕を抱きしめた。



「んっっふ



混ざり合う熱の中に、お酒の香りを嗅ぐと、酔ったことはないけれど、僕まで酔っていくような気持ちになった。ジミニヒョンの頭を支えて、舌先でジミニヒョンのやわらかな熱を味わうように動かすと、



「っ



声にならない吐息が耳をくすぐって、僕の体温もどんどん上がってゆく。



「んんふあ



唇をきつく吸うと、熟れたチェリーみたいな香りがした。




これが、ワインの香りなのかなあ




「お酒いっぱい飲んだんですね」



唇を離して、咎めるようにジミニヒョンを見つめた。ジミニヒョンの瞳はぼんやりとしていて、その焦点が僕にぴたりと合うまで僕は少し待った。