*BL妄想

(ジョングク×ジミン)です

   苦手な方は閲覧ご注意ください

*画像お借りしています

*BTS WORLD のアナザーストーリーのアナザーストーリーです☆

*第一話はこちら

















Side JK








SUGAのミニライブは、7曲ほどの演奏で終了した。生演奏が終わると、店内にはBGMが流れ出す。僕は名残惜しくて、彼がお客さんに会釈しながらレストランを後にする間、ずっと拍手を続けていた。



「はあよかった」



「うん、かっこよかったなあ」



ジミニヒョンもSUGAが去った方をちらりと見やりながら呟く。




全く、恋人の前で、他の男のこと、「かっこいい」とか




しかしSUGAは本当にかっこいい。




僕も、ジミニヒョンにとってかっこいい人でありたいなあ




「お、これ食べるの難しいね」



ジミニヒョンはアラビアータに入っているトマトと格闘していた。切れ目にチーズが挟んである小ぶりのトマトが丸い形のまま入っていたからだ。



「そのまま食べちゃおう」



ジミニヒョンはトマトの切れ目にフォークを刺すと、口元へ持っていき、かぶりついた。




あー、悩ましいビジュアル




ジミニヒョンのぽってりとした唇が、トマトの表面に吸い付いて動く。破裂したトマトの赤い汁が唇からこぼれて、ジミニヒョンはそれを舌でペロリと舐めた。




うう、なんかやらしい




知らず、腹の底がずくん、と疼いた。




って僕、何考えてんだ




こんなきちんとしたレストランで




やらしいのは僕じゃん




悶々としているうちに、ジミニヒョンはアラビアータを平らげ、僕に向かって首を傾げた。



「どうした?食べないの?」





「た、食べます」



「ふふっヒョンにくれてもいいんだよ」



ジミニヒョンはいたずらっぽく笑って、口を大きく開けて、フォークでちょいちょい、と口元を指す。もう柔らかいと知っている唇の奥に覗く赤を目にしたら、抑え込んだ腹の奥の熱がまた騒ぎ出しそうに感じた。




もう、抱き合ったのに、なんでこんな




なんで翻弄されるんだろう




僕はなぜか焦ってドキドキしながら、切り分けてフォークに刺したままのトマトとチーズを、ジミニヒョンの口の中へ押し込んだ。



「ん」



ジミニヒョンが目を丸くして、もぐもぐと口を動かした。その動く白い頰と唇にまた釘付けになる。 



「冗談だったのにありがと。美味しいね、トマトカプレーゼって言うのかなこれ」



「は、はい



にこにこ笑うジミニヒョンに、胸がどきんと跳ねた。




ああどうしよう




抱き合う前より、好きになってるのかも




僕は熱くなった頰を隠したくて、アラビアータに目を落とした。