*BL妄想

(ジョングク×ジミン)です

   苦手な方は閲覧ご注意ください

*画像お借りしています

*BTS WORLD のアナザーストーリーのアナザーストーリーです☆

*第一話はこちら 





















Side JM







「はい、『餅屋』です」



ドキドキしながら、電話に出る。



「お世話になっております。ホテルマドリンのキムソクジンですが、ジミンさんいらっしゃいますか?」



「あいつもお世話になっております!僕です。ジニヒョンですか?」



「ああジミン、アンニョン」



ホテルで、僕のお店のお餅の受付を担当しているジニヒョンだ。明るく面白いヒョンとは、納品の時に何度か会って仲良くなった。



「ジニヒョンが真面目な電話してきたからびっくりしました」



「おいおい、どういう意味だよお前、コンテストの結果聞きたくないのか?」



「え



受話器をぎゅっと握る。ジョングクが心配そうにこちらを見ていた。



「だ、だってジニヒョンが審査するなんて思ってない



「ははっ、まさか。審査はうちのパティシエの先生達だよ。俺はただの広報担当」



ジニヒョンは明るく笑うのと対照に、僕はなんだか緊張してきた。いつのまにかジョングクが背後に立って、肩を軽く抱いてくれていた。



「それでその



「ああそうだ、なんと!餅屋パクジミンさん!」



「は、はい!」



名前を呼ばれてびくっと体が揺れる。ジョングクを見ると、彼は黙って目を見開いた。



「お餅ケーキ、3位受賞です!チュッカヘヨ〜!」



「ホ、ホントですか?ホントに?」



「俺が嘘言うと思ってんのか?ファクトだよファクト」




め、めっちゃ嬉しい




思わずその場でぴょんぴょん跳ぶと、ジョングクが目を丸くした。



「ありがとうございます、ジニヒョン!めっちゃ嬉しいですジニヒョンが勧めてくれたから僕



「いやーほんと、俺のおかげだなってのは冗談だけど先生達の評は授賞式でちゃんと聞けばいいと思うけど、『お餅ケーキが斬新』ってのと、『テーマがよく表されている』ってのと、やっぱり最後『味もすっきり洗練されている』ってさ」



本当に夢みたいだ。興奮した頭のまま、ジニヒョンが言う授賞式の日時をメモする。



「じゃあ、改めておめでとう。また授賞式でな」



「ありがとうございます!はい、また授賞式で失礼します」



受話器を静かに置いて、ジョングクを振り返る。



3位だって!」



「わぁ、おめでとうございます!すごいじゃないですか!」



ジョングクとぎゅっと抱き合うと、喜びが実感に変わってしみじみと嬉しくなってきた。ジニヒョンの伝えてくれた先生達の評を思い出してにやけると、ジョングクにまたぎゅっと抱きしめられた。



「授賞式があるんだ?」



「うん明後日だって」



「わあすごいなあ



「何着て行けばいいんだろう



僕が頭の中で授賞式に着ていく服に考えを巡らせ始めた時、ジョングクが少し口を尖らせて言った。



「ね今の電話の人すごく仲良さそうだったけど、誰ですか?」



そ、そこで引っかかるんだ〜!



僕は内心びっくりしたけれど、実際のジニヒョンの姿を思い出すと、どきん、と胸が鳴った。




なんだこの罪悪感みたいなの




そっか、ジニヒョン、大人だし…イケメンだしな






僕は、ムホと話していたらジョングクに心配されたことを思い出した。




ジョングクが気にするといけないから、ジニヒョンのことはあまり話さない方がいいかな




僕は内心の小さな動揺を表に出さぬよう、にこ、とジョングクに笑って見せた。