僕を受け止めてくれている可愛い熱をきつく求めて吸うと、今度はこちらを求めてくれる熱を感じて僕はジミニヒョンの体をぎゅっと抱きしめた。腹の底が燃えるように熱い。
我慢…しなきゃ…
できるのかな…
名残惜しさを全力で振り切って唇を離した。
「はぁ…ジョングガ…」
乱れた浅い呼吸のジミニヒョンが色っぽくて、僕もしばらく呼吸を整えながらジミニヒョンをじっと見つめていた。
「ごめんなさい…今日…ずっと…キスしたかったから…」
がっつきすぎて、と謝るとジミニヒョンはかすかに首を振る。
「ううん、僕も…キスしたかった…」
言葉の途中で恥ずかしくなったのか、ジミニヒョンは途中で目を逸らした。暗い空の下でも、頬が染まっているのがわかって、僕はジミニヒョンをぐいっと抱き寄せた。
「わっ…」
「はぁ…もう、大変です…」
「な、何が…」
きつく抱きしめているせいで、ジミニヒョンの声が耳元でくぐもって聴こえる。
「僕、今度、試合あるって言ったじゃないですか?練習、すごくしてるって」
僕が腕の力を緩めると、ジミニヒョンは顔を上げて僕と視線を合わせた。
「うん」
「だから、我慢しなきゃいけないんです」
ジミニヒョンは訝しげな顔つきになった。
「何を?」
「えっと…」
小首を傾げてじっと僕を見つめるジミニヒョンの無邪気な瞳に僕の胸はどきん、と跳ね上がった。
「キスの…その…先のこと…」
何とか言葉をひねり出すと、ジミニヒョンはまだ合点が行かないのか、「キスの…先…」と小さく呟いた。その唇に誘われるみたいに親指でそこに触れると、ジミニヒョンはじっと僕を見た。
「ジョングガ…」
親指で唇をゆっくりとなぞると、ジミニヒョンが吐息交じりに僕の名前を呼んだ。ふわふわとした感触のそこを弄ぶように親指を動かして、上唇にも触れる。
「ジョン…グガ…ぁ…」
ジミニヒョンの眉が切なげに寄るのを目にした時、僕はまたジミニヒョンの唇を塞いでいた。