*BL妄想

(ジョングク×ジミン)です

   苦手な方は閲覧ご注意ください

*BTS WORLD のアナザーストーリーのアナザーストーリーです☆

*第一話はこちら










Side JM







ジョングクのことが頭から離れない。



正確には、ジョングクが僕を抱きしめた時の感触とか、僕を真剣に見つめていた時の瞳とか、キスした時のくちびるの、感触とか。お店に立っていても、まるで心ここにあらずだった。幸いなことなのかどうかわからないが、お客さんがいつもより少なく、僕はお店でぼんやりしながら好きなだけ昨日のことを反芻した。




告白、されたんだよな




まだ信じられなくて、何度も頭の中でジョングクの言葉を思い返す。



『好きです、ジミンさんが』




好き




そうか




僕のこの気持ち




出会った時からジョングクのことが気になっていた。会えない時は早く会いたいと思っていたし、会えた時はすごく嬉しかった。




僕、ジョングクのことが好きなんだ




これが、好きってこと




今も、早く会いたくて仕方なかった。お客さんは少なかったけれど、お店のドアがカラン、と音を立てて開くたびに僕はドキドキしてそちらを見た。しかし、いつも練習の前に来ることの多いジョングクが、今日はその時間になってもやってこない。




早く会いたいな




僕も、気持ちを伝えたい




僕はそわそわしながらお店に立っていたが、おばあちゃんが退院したばかりなので、今日は早めに店じまいすることに決めていた。




来なかったな




後で連絡してみようと決め、僕は閉店の看板をだすために店の外に出た。



「ジミンさん!」



聞きたかった声が聞こえて、僕はそちらへ向いた。すごい速さで駆けてくるジョングクが見えて、僕は手を振った。












Side JK







間に合った




授業の後、練習前にテコンドー部入部希望者の対応をしていたら、ジミンさんのお店に行く時間がなくなった。仕方なく、テコンドー部の練習後に行くことにして、終わった瞬間夢中で駆けてきたのだ。ちょうどジミンさんがお店の外にクローズの看板を持って出てきたところで、僕は安堵した。



「ごめんなさい遅くなって



はぁはぁと息を切らしながら言うと、ジミンさんはにこっと笑った。



「ううん、練習長引いたのか?」



「いえ、入部したい人がたくさん来て



ジミンさんが看板をかけて、僕をドアの中へ誘うように背中に手を回した。その手にドキドキしながら、中へ入る。ガラスケースの中にはいくつかお餅がまだ残っていた。



「ふふっそりゃそうだよ。テコン舞、かっこよかったもん」



いたずらっぽく笑うジミンさんに、何と切り出すか迷っていると、僕の迷いに気づいたのか、ジミンさんは僕を窺う様な顔になった。



「ジョングク



「ジミンさん」



ジミンさんの顔が少し強張ったような気がして、僕は緊張した。



「昨日のこと僕と、付き合ってくれますか?」



ジミンさんは頰を少し染めて、こくりとうなずいた。それを見た時の僕の嬉しさと言ったらない。



「ホント?ホントに?」



「うん



ジミンさんは、またこくりとうなずいた後、「でも、その」と呟いて目を伏せた。何か否定的なことを言われるのかと思って僕はまた緊張した。