ジョングクの傷のことをどう発表するか、7人だけの場で、アイディアを出したのはジニヒョンだった。昨日までとは打って変わって、ジミンにぴたりと寄り添うジョングクを見ながら、俺たちは話し合っていた。
「家具にぶつけたことにすればいいんだよ」
ジニヒョンは明るく快活な調子で言った。その調子に皆が助けられることを知っているからだろう。ジョングクは、うなずきながらも顔を歪めた。
「まだ痛むか?」
ナムジュンが心配そうにジョングクに聞いた。黙って首を振るジョングクの代わりにジミンが答えた。
「違うんです、この子、すごく悔しがってて」
ジミンは言うと、ジョングクの前髪に愛おしそうに触れた。
「何を?」
「銃弾を避けられなくて悔しがってます」
ジミンが言った途端、ジョングクは泣き出しそうな顔になり、皆は反対に噴き出した。
「アイアンマンになろうとしてる」
テヒョンがボソリと呟くと、
「マンネは銃弾にも勝とうと思ってるのか?」
ホソクもそう言って優しく微笑むとジョングクを抱きしめた。ジョングクは顔をホソクの腕に埋め、皆が立ち上がってマンネの頭を撫でた。
「だからさ、家具にぶつけたことにしておけば」
もう一度ソファに座りなおすとジニヒョンは、また明るい声で言った。
「きっと数時間後には『家具の野郎!』ってトレンドに入るよ」
くくく、と笑いながらジニヒョンはもう一度マンネの頭をくしゃくしゃと撫でた。ジニヒョンにあきれたような視線を送る皆はまだ知らない。
ジニヒョンの明るさと優しさに、
よく似た気持ちを持ったARMYがたくさんいたことを…
ジニヒョンの言葉に、やっと笑顔を見せたジョングクを、ジミンが愛おしそうにそっと抱きしめた。
FIN
終わりました〜〜‼︎
お読み下さり
本当にありがとうございます(*^^*)
別途あとがき記事を更新しますね。
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ありがとうございました♡