*BL妄想

(ジョングク×ジミン、テテ×ユンギ 他)です

   苦手な方は閲覧ご注意ください

*画像お借りしています


*第1話はこちら


























Side Y







皆とホテルに戻り、自分の部屋に戻ろうとしたら、テヒョンが着いてきて、俺は思わず、周りに誰もいないのを確認してから噴き出した。テヒョンは口を尖らせて、俺を見下ろした。




仕方ない風呂は後で、かな




部屋に入ると、案の定テヒョンに抱きすくめられた。



「今日はユンギヒョンのお風呂、待てないです



「あ



ぎゅっと抱きしめられると、テヒョンの不安だった心が伝わってくるようだった。俺はテヒョンの、いつのまにか大きく成長していた背中に手を回して撫でた。



「ユンギヒョン



テヒョンの大きな手に引き寄せられる。眉を寄せたテヒョンの顔が近づいてきて俺は目を閉じた。温かなテヒョンの唇に、唇を塞がれる。




すげぇ安心、する




不覚にも泣きそうになって、こらえようとして「ふ」と吐息が漏れる。テヒョンは俺の頰を手のひらでしっかりと包み込んで、角度を変えて口づけを繰り返した。



「っ



俺は目を開けた。頰に落ちてきた雫がテヒョンの涙だと気づいたからだ。



「泣くなよ」



そう言った俺の言葉も震えていて、テヒョンは笑った。



「ユンギヒョンだって」



そう言うとテヒョンは涙に濡れた瞳でにこっ、と笑い、俺の目に滲んだ涙を指先で拭う。俺が微笑むと、テヒョンは嬉しそうに笑い、俺の手を引いてベッドへ連れて行った。手を引かれる感じに既視感を覚えて、それがなぜか嬉しかった。ベッドへ座るとテヒョンはまた俺をぎゅっと抱きしめた。



「よかった無事で



テヒョンの声はかすれていて、体の底から絞り出されたみたいだった。それを聞くと、自分では抱えきれないくらいの愛おしさがこみ上げてきて、俺は戸惑った。



「もう会えないかと思って、怖かったです



テヒョンは俺の頰を両手で包んでじっと目を合わせてから、片手ですりすりと俺の頰を撫でた。



「ん



そうやって、テヒョンのものとして扱われると、ヒョンとしての威厳とか、立場は関係なくなって、ただただ好きだ、という思いだけが湧いてくる。



「怖くなかったですか?連れていかれた時」



「ん怖かったのは、お前が連れていかれることだったから



俺は素直にそう言った。たちまちテヒョンの瞳に大粒の涙が溢れる。俺がテヒョンを抱き寄せると、テヒョンも俺をぎゅっと抱きしめた。



「ユンギヒョン俺のそばにいなきゃだめなのに



「ん今は、いるだろ?」



髪を撫でながらあやすように言うと、テヒョンは笑った。



「嬉しいです



そう言うとまた俺を腕の中に抱きしめた。




あったけ




ほうっと息を吐く。俺たちはしばらくそのままで互いの体温を感じていた。



「もうずっとこうしてたい



テヒョンが俺の背中を撫でながらしみじみと言う。



「珍しいな、テヒョンが俺の部屋に来て、シないなんて」



俺がニヤリと笑って揶揄するように言うと、テヒョンは慌てたように声をあげた。



「違いますっもう、意地悪なんだから



テヒョンは俺の顎に手をかけて俺を上向かせた。



「それとも、抱いたらダメなんですか?」





真剣な表情にどきりとした。俺は首を振った。



「俺はシたいけど」



口に出した瞬間、頰が熱くなった。テヒョンの顔がぱあっと明るくなる。




花が咲いたみたいだな




テヒョンの口づけを受けながら、この花をずっと守ろう、と心に決めた。