*BL妄想

(ジョングク×ジミン、テテ×ユンギ 他)です

   苦手な方は閲覧ご注意ください

*画像お借りしています


*第1話はこちら




























Side JM








ジョングクが僕を抱いて床に倒れた瞬間、あまりの音と衝撃に思わず目を閉じた。同時にジョングクに思い切りしがみつく。



「あジョングク



目を開けると、眉を寄せるジョングクが見えた。



「あ、しかすったかも



ジョングクの声に、彼の足元を見る。側の床から、白い煙が上がっていた。ジョングクのスニーカーのかかとの部分が裂け、中からじわりじわりと、黒いしみみたいな影が広がっていくのを見て、血の気が引いた。



「っ



慌ててジョングクの足をちゃんと確かめようと、上に覆いかぶさるジョングクの体を押すと、逆にぎゅっと抱きしめられた。



「ダメジミニヒョンを狙ってる



ジョングクは、決して僕を離そうとせず、必死で体をよじっていた。銃と思しき音が飛来した方角に背中を向けて、僕を守ろうとしているとわかった瞬間、僕は渾身の力でジョングクを突き飛ばしていた。



「だったら離れろ!バカ!」



ジョングクは弾みで床に倒れて、慌ててナムジュニヒョンが抱き起こしてくれる。ジョングクが顔を歪めて「だめ」と呟くのを目の端で捉えながら、僕は立ち上がった。誰だかわからないが、ジョングクを傷つけた奴に怒りがふつふつと湧いてきたのだ。





僕は銃が発射されたと思しき方へ向いた。吹き抜けとなっている上の階へつながる階段があり、途中の踊り場にマスクを着けた大きな男が銃を構えて立っているのが見えた。周りのお客さんが悲鳴をあげて、その男から離れるのが見える。僕はジョングクとナムジュニヒョンから少し離れて、その男を睨みつけた。



「狙うのが僕ならちゃんと狙え!ジョングクは関係ないだろ!」



腹から声を出したらバーが一瞬しん、と静まり返った。「だめジミニヒョン」と力なく呟くジョングクの声が響いた。その時、



「ジミン、何やってんだ、伏せろ!」



と怒号が聞こえ、そちらを見ると、ユンギヒョンが走ってくるところだった。




ユンギヒョンが、なんでここに




「あれは



混乱する僕の脇でナムジュニヒョンがふらふらと立ち上がり、よろよろと一歩前に出て、その男を見ながら呟いた。



「ソジュニヒョン?」







ソジュニヒョンって




ナムジュニヒョンを見てから、その男を見る。



「ソジュニヒョンなの



声が震えた。混乱する頭のまま、男に目を凝らす。マスクに覆われた顔の雰囲気はたしかに、ソジュニヒョンのように見えた。



「ソジュニヒョン!やめてくださいこんなこと



ナムジュニヒョンが叫ぶと、その男はナムジュニヒョンを見て動揺したように、ふらふらと銃を下ろした。



その時、吹き抜けの上の階の奥から、階段へ向かって音もなく走ってくる男がいた。ひらりと体を浮かせて、階段の手すりへ体を乗せる。決死の形相をしたホソギヒョンだ、とわかった時には、手すりを滑り降りたホソギヒョンの足が銃を持つ男の背中にヒットした。男は、ホソギヒョンに遅れてやってきた男達に取り押さえられた。