*BL妄想(ジョングク×ジミン、テテ×ユンギ 他)です

   苦手な方は閲覧ご注意ください

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*第1話はこちら






















Side JK








ああ




どうしよう




僕はオリエントホテルに向かう道中、マネージャーが手配してくれたタクシーに乗って苦悩していた。



僕のこの行動が、またジミニヒョンを危険にさらしてしまうかもしれない。


けれど、ナムジュニヒョンのメッセージを見た途端、僕の頭はオリエントホテルに行くことしか考えられなくなった。行って何がしたいのか、どうすればいいのか、よくわからなかった。何度もジミニヒョンとメッセージをやりとりしたスレッド画面を開いて、開いては閉じた。何を言えばいいんだろう。ただ、このまま何もせずに、2人が今夜同じ部屋に泊まるのは堪えられなかった。ジミニヒョンの可憐な声、笑うと糸目になるアーモンドみたいな形の美しい瞳、柔らかくて、キスしたらこちらを夢心地にするぽってりした可愛い唇、雪のように真白な肌、その全てが他の人のものになることを考えると、胸が張り裂けそうだ。しかもそれが、よく見知ったメンバーだなんて誰よりも尊敬できる、僕らのリーダーだなんて。なんてことなんだろう。



タクシーのメーターが上がっていくのを見ながら、僕は今夜、どうにかしてジミニヒョンに会って、自分の気持ちを伝えようと決めた。屁理屈かも知れないけど、あの忌まわしい手紙には、好きでいることをやめろとは書いていなかった。誰だか知らないけど、僕のこの気持ちまでコントロールできると思ったら大間違いだ。




僕は、ジミニヒョンが好きだ。




離れていても、嫌われても、あなたを失っても。ずっと。








なんとかして、この気持ちを伝えよう…




僕はスマホをぎゅっと握りしめた。










はやる心とは裏腹に、タクシーは渋滞に巻き込まれてなかなか動かなかった。夜の街は帰途を急ぐ車であふれていたからだ。車から街並みをぼんやり眺めていた僕は、急にタクシーが一軒のスーパーマーケットと思しき店の前に止まって面食らった。



Its Aldis Store. Im waiting for you here. Please go shopping!



年配のタクシー運転手は品の良い落ち着いた話し方でスーパーの方を指した。




なんでだろ




僕、スーパーに用事ないけど




「あ…I want to go … Orient Hotel



首を振りながらそう言うと、運転手の男性はびっくりしたようだった。



No shopping?



No shopping! Orient Hotel!



焦り気味に僕が言うと、運転手はにこりと笑った。



OK,OK. Ive asked to take you here before going to Orient Hotel by your hotel staff.



運転手は鷹揚に言うと、すぐに車を出してくれた。




オリエントホテルに行く前にここに




ホテルの人、別の人と間違えたのかな




早く着きたいのに




僕は焦る気持ちをいなそうと、バックシートにもたれて深く息を吐いた。