「っは…ん…」
達してもまだ息の荒いユンギヒョンから体を離して、眠ってしまいそうになるのをこらえ、ユンギヒョンの体を清めてあげる。
「は…ねみ…」
小さく漏れたユンギヒョンの呟きに、「眠って下さい」と言う間も無く、ユンギヒョンからは穏やかな寝息が聞こえてきた。布団を掛けてあげようとした時、ユンギヒョンの真っ白な首 筋 に赤い跡を見つけて、俺の頰は熱くなった。指でそっとなぞる。
…俺、がつけたんだぁ…
思わずにやけてしまって、ふふ、と声に出して笑った。
…可愛かったなあ…すごく…
たったさっきまで見ていた、ユンギヒョンの姿 態 と、恥ずかしそうな顔を思い出す。
やばいな、また反応しそう…
俺はぶんぶん首を振って熱を逃がそうとした。サイドテーブルにお粥の鍋がそのままになっていたから片付けようと服を着た。
起きたらまたお粥食べてもらわないと…
ユンギヒョンは起きる気配もなくすうすうと寝息を立てている。寝顔があどけなくて、俺の胸はまたどきん、と跳ねた。
いつまで寝てるのかな…
…このまま、石になっちゃったりしないよな…?
横にごろん、と寝転んで、そうっと髪を撫でる。ユンギヒョンが「ん」と声を上げて、身じろぎしたけれど、またすうすうと寝息を立て始めた。
Side Y
目覚めると、テヒョンの顔が目の前にあって、俺は「わ」と小さく声を上げた。
俺を見つめるテヒョンの瞳にどきりとしたからだ。
「体…平気ですか?」
「ん…」
心配そうに問いかけるテヒョンの顔に、なぜ自分が眠ってしまったのかを思い出して、気恥ずかしくなった。
「ずっと寝てるから、このまま石になっちゃうんじゃないかと思いました…」
テヒョンはにこにこ笑って、ベッドの上で寝転んだまま俺に抱きついてくる。抱きついてくる、と言ってもテヒョンの方が体が大きいから、正確には抱きすくめられる形になった。
石に…
生まれ変わったら石になりたい。
そんなこと言ったことあったな…
テヒョンの腕の間からテヒョンの顔を見る。テヒョンは、微笑んで俺を見た。
「お前が連れて行ってくれるんだろ?いろんなとこに…石になっても」
テヒョンの書いた詩を思い出して俺は言った。そういえば、あのとき無性にドキドキしたのに、収録中だから理由をあまりよく考えなかったんだ。テヒョンは、目を見開いて片方の眉を上げた。
「ん…ダメです。石になったら置いていきます」
「なんでだよ!」
つん、とすまし顔になってそっぽを向く仕草をするテヒョンがおかしくて、俺は笑って声を上げた。
「俺がいろんなところに連れて行ってあげるからって…石になったら…困ります」
「あ…」
真顔になったテヒョンの顔が近づいてくる。テヒョンは目を閉じ、すぐに唇が重なった。
「ん…」
お互いの熱を確かめ合うようにゆっくりとくちづける。
「は…」
閉じていた目を開けると、同じように目を開けたテヒョンと目があって、また体の温度があがる。テヒョンは、いたずらっ子みたいな笑みを浮かべて俺を見つめた。
「石になったら…キ スできないでしょ?」
「そうだな」と答える前にまた、俺の唇はテヒョンに塞がれていた。
…fin.
終わりましたー!
お読みくださりありがとうございました(*^^*)
3/9、ユンギセンイルおめでとう♡
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