*BL妄想(テテ×ユンギ)です
   苦手な方は閲覧ご注意ください

*画像お借りしています

*「小さな恋のうた」第1話はこちら


















Side Y







な、なんで…



テヒョンが俺にキス…



びっくりして、ぼうっとしている間に、テヒョンの顔が再び近づいてきた。


2回目なんだから、たぶん、避けられたのに。


気づいたら、テヒョンの唇を受け止めていた。そんな自分にためらっている間に、唇の中に進入される。


「…っ…ん…」


最初は遠慮がちだったテヒョンは、だんだんその熱を大胆に動き回らせ始めた。



はぁ…熱い…



触れ合っているところがものすごく熱い。俺はその理由を熱のせいだと思おうとした。けれど、テヒョンの長い指が俺の頰に触れると、その優しい触り方に、胸の奥がつきん、と震える。



やば…俺…なんだ…?



熱のせいで、人肌恋しい…とか…?



触れ合う熱が、ちゅ、と濡  れた音を立てる。



誰かとキ  ス  すんの、久しぶり…



抵  抗  しないでいると、テヒョンの手が強く俺の後頭部を  抱  き寄せ  た。ゆっくり触れ合う唇から、俺を求める熱が大きくなっていくのがわかる。柔らかな唇で、きつく吸われて、唇と頭が連動しているみたいにドキドキする。薄目で顔を見ると、テヒョンは子供みたいに清らかな顔で目を閉じていて、なおさら胸が騒いだ。



なんか、わかんねぇけど…



こいつ、すげぇ可愛い…かも…



「んっ…んん…」


焦れたようなテヒョンの吐息にどきりとした。



いやいやいや、だめじゃん…



俺としたことが…



流されそう…



「テヒョ…やめ…」


このままだと、どうなってしまうのか不安になった俺は、気だるい体に残った力を振り絞ってテヒョンの体を押した。


「っはぁ…」


途端に飛び込んできたのは、テヒョンの傷ついた顔。俺はすぐさまとてつもない後悔に襲われた。



イヤってわけじゃ…ないのに…



「…その…ほら、うつるだろ」


焦ってそう言うと、テヒョンの顔は少し和らいだ。こちらを窺うように、じっと見つめられる。


「じゃあ治ったら…もっとしていいですか…?」


「テヒョ…」


テヒョンは俺の顔を両手で挟むと、自分の顔を近づけた。大きな瞳でまっすぐに見つめられるとどぎまぎした。テヒョンの眉が寄る。


「俺、ユンギヒョンのこと…」



…あ。



テヒョンの唇がまた近づいてきて、また、それが重なった。


「好きに…なってしまって…」


テヒョンは唇を離して、眉を寄せて苦しげに呟いた。



テヒョンが、俺を、好き…?

 




熱で重い頭が、必死にテヒョンの言葉を処理しようと動き出す。



テヒョンが俺のこと…



意味を理解して、ドキドキするよりも早く、またテヒョンの美しい顔が近づいてくる。


「前、メッセージもらって…すごく嬉しくて…」


ちゅ。


「お前の武器は見てくれじゃないって…お前が生み出すものの方だって言ってくれて、すごい嬉しくて…」


ちゅ。



そういえば、そんなことメッセージで送ったかも…



テヒョンは続けた。



「だから、ユンギヒョンがつらい時は」



ちゅ。



「俺が…助けてあげたくて…」


俺の目を見ながら囁くように言っては落とされるテヒョンのキスに、熱に浮かされた頭がますます熱帯夜みたいなじっとりした霞を帯びた。



ああ、やばい。



こんなぐいぐい来られたら…



マジで、



テヒョンのこと、



好きになっちまうじゃん…



「ま、待て…」


小さく制止の声を上げると、テヒョンは大人しく身を離した。


「熱、上がるからやめろ…」