*BL妄想(テテ×ユンギ)です
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*「小さな恋のうた」第1話はこちら




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Side T








俺が差し出したスプーンからお粥を食べてくれるユンギヒョンからは、「恥ずかしい」と感じているのが伝わってきてそれが可愛かった。ドキドキいう胸を抑えるのが大変だ。ユンギヒョンは美味そうに食べてくれて、俺はすごく嬉しかった。


2匙目を差し出すと、一瞬のためらいの後、ユンギヒョンが唇を開ける。薄い唇の向こうに、赤い色が見えた。



…なんだろ…なんか、やらしい…



…ユンギヒョンと、キス…したい…







俺はスプーンを脇へ置いた。


「あの……どんな味ですか?」



…ユンギヒョンの唇は。



笑いながら何かを言いかけたユンギヒョンに顔を近づける。そうして気づいたら、俺はユンギヒョンにくちづけていた。












触れ合わせた唇は柔らかかった。一瞬で夢中になる。俺はユンギヒョンの薄く開いた唇から、すぐに中に忍び込んだ。濡れた熱、ユンギヒョンの香り。粥に入れた香辛料の香りもした。



…俺、ユンギヒョンと、キスしてる…



ユンギヒョンは驚いているのか、固まったまま動かない。そんなユンギヒョンの心を溶かしたくて、俺は彼の後頭部を手のひらで引き寄せて、ちゅ、ちゅ、と丁寧に唇を合わせた。


「っ…んっ…」


最後に唇を甘噛みして離れると、ユンギヒョンはつぶらな瞳を大きく見開いて俺を見た。


「な、に…」


「美味いですね」


「な…」


ユンギヒョンの真白な頰にピンク色がさっと差す。熱のせいか、ユンギヒョンの唇は紅を塗ったように赤い。



…美味かったから、もっと…



「…もっと…欲しい、です…」


俺は、妖しい宝石(いし)に魅入られたみたいに、すぅっとユンギヒョンに顔を寄せると、また唇を押し付けた。