*BL妄想(テテ×ユンギ)です
   苦手な方は閲覧ご注意ください

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*「小さな恋のうた」第1話はこちら


















Side T







ひとつ気がかりなのは、先ほどユンギヒョンに送ったメッセージの返事がこないことだ。メッセージの内容は「もし仕事が早く終わって、部屋に行ってもよくなったら連絡ください」と送った。それはすぐに既読状態になったのに、返事がこない。



まだ帰ってないのかな…



手持ち無沙汰だったから、俺はユンギヒョンとのメッセージスレッド画面をスクロールした。過去に遡って行くと、一言、二言の短いやり取りが続いた後に、ユンギヒョンからの長いメッセージに行き着いた。最後の「愛してる」をもう一度読んで、その言葉をお守りみたいに胸にしまう。ユンギヒョンがこれを書いてくれた時、俺のことを思い浮かべてくれていただろうことを思うと、俺の胸の奥はつきん、と震えた。



こんなの、マジで、初めてだ…






誰かのメッセージを読んでドキドキするなんて。
こんな会いたい気持ちになるなんて。
俺のことを見て欲しいと思うなんて。



一緒に暮らして、毎日会っているというのに…



俺は待ちきれなくなって、約束の時間の前に自室を出た。リビングに、ナムジュニヒョンがいたから、声をかける。


「ユンギヒョンと会社で会いましたか?」


「ああ…でも、だいぶ前に帰宅する、と言って帰られたよ、たしか」



そうなんだ…



返事がないのは、なんでだろ…



期待にドキドキ鳴っていた胸が、急に冷えていく。



俺との約束、忘れたのかな…



でも既読になったし、なんで…



考えているうちにユンギヒョンの部屋の前に来てしまった。部屋にいることはわかっているのに、ノックするかためらう。



…でも、会いたい…



こん、こん、とゆっくりとノックした。ドア越しに窺う部屋の中はしんとしているようで、返事もない。


「ユンギヒョン?」


呼びかけてみたけれど、やはり返事はなかった。一瞬迷ったけれど、俺はドアノブに手をかけて回した。