Side T
まだ帰ってないのかな…
手持ち無沙汰だったから、俺はユンギヒョンとのメッセージスレッド画面をスクロールした。過去に遡って行くと、一言、二言の短いやり取りが続いた後に、ユンギヒョンからの長いメッセージに行き着いた。最後の「愛してる」をもう一度読んで、その言葉をお守りみたいに胸にしまう。ユンギヒョンがこれを書いてくれた時、俺のことを思い浮かべてくれていただろうことを思うと、俺の胸の奥はつきん、と震えた。
こんなの、マジで、初めてだ…
誰かのメッセージを読んでドキドキするなんて。
こんな会いたい気持ちになるなんて。
俺のことを見て欲しいと思うなんて。
一緒に暮らして、毎日会っているというのに…
俺は待ちきれなくなって、約束の時間の前に自室を出た。リビングに、ナムジュニヒョンがいたから、声をかける。
「ユンギヒョンと会社で会いましたか?」
「ああ…でも、だいぶ前に帰宅する、と言って帰られたよ、たしか」
そうなんだ…
返事がないのは、なんでだろ…
期待にドキドキ鳴っていた胸が、急に冷えていく。
俺との約束、忘れたのかな…
でも既読になったし、なんで…
考えているうちにユンギヒョンの部屋の前に来てしまった。部屋にいることはわかっているのに、ノックするかためらう。
…でも、会いたい…
こん、こん、とゆっくりとノックした。ドア越しに窺う部屋の中はしんとしているようで、返事もない。
「ユンギヒョン?」
呼びかけてみたけれど、やはり返事はなかった。一瞬迷ったけれど、俺はドアノブに手をかけて回した。
俺は待ちきれなくなって、約束の時間の前に自室を出た。リビングに、ナムジュニヒョンがいたから、声をかける。
「ユンギヒョンと会社で会いましたか?」
「ああ…でも、だいぶ前に帰宅する、と言って帰られたよ、たしか」
そうなんだ…
返事がないのは、なんでだろ…
期待にドキドキ鳴っていた胸が、急に冷えていく。
俺との約束、忘れたのかな…
でも既読になったし、なんで…
考えているうちにユンギヒョンの部屋の前に来てしまった。部屋にいることはわかっているのに、ノックするかためらう。
…でも、会いたい…
こん、こん、とゆっくりとノックした。ドア越しに窺う部屋の中はしんとしているようで、返事もない。
「ユンギヒョン?」
呼びかけてみたけれど、やはり返事はなかった。一瞬迷ったけれど、俺はドアノブに手をかけて回した。